思わぬ進展
体力テストでは、一応クラスで一番高い成績を収めた。
握力以外は。
俺は今休み時間なので、飯を食いながら単語カードを眺めていた。
ぼっち…
前世もぼっちだったなー。
顔、運動神経、勉学、ほとんど前世よりも得意になっているが、友達は相変わらずできない。
という俺の考えを否定するかのように俺が飯を食っている教室の扉が開いた。
「はるかー。一緒に食べよ。」
入ってきたのは小春だった。
小春はゆっくり俺の隣に座ってきた。
ちなみに結希は友達と校庭でサッカーをしている。
この状況を結希に見られたら終わりだからな。
そして、少女漫画などでお馴染みの展開。
また教室の扉が開いて…
「おn…はるかさん、校庭で喧嘩が起きたので助けてくれますか?」
お前今俺のことお兄ちゃんって言おうとしただろ。
もしあのままお兄ちゃんと呼んでしまったら、小春に変な誤解をされてしまう。
俺が、お嬢様に自分のことをお兄さんと呼ばせるヤバいやつだと誤解されてしまう。
「分かりました。じゃあ、またな。小春。」
俺は結希の後を付いて行った。
―一か月後―
期末テスト。
俺はしっかりと勉強してきた。
大丈夫、大丈夫、と自分を落ち着かせる。
そして、試験が始まる。
周りのシャーペンの音がカチカチうるさいが今は自分のテストに集中。
とにかく一位…一位…一位!!
「はるか、一位なんてすごいね!」
一位は取れた…
が、危なかったー!
小春、俺よりも一点だけ低い点を取って学年二位!
ちなみに結希は4位だった…
龍地は…163人中102位。
以外に頭悪いんだな。
まあ、これで龍地の評価はどんどん下がっていく。
このままみんなが龍地に興味を持たなくなった瞬間を狙う。
アイツを没落貴族にしてやる。
「龍地…」
思わず口からこぼれた俺の言葉に、小春が反応する。
「はるか、龍地のことが気になるの?中学校一緒だったから紹介してあげよっか?」
中学校が一緒だった!?
小春…利用できる!
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