第5話🍑酒に呑まれた



全社員全員参加では無い、既婚者は参加無し

独身のみ参加、違反者は給料カット


同じ社員同士仕事量も関係も外の会社よりは分かり合えるそれなりの上場企業だ年収もいい方だ!


の中に加奈が呼ばれたのは何故?

それも1人とは?


「しかたない」

加奈は一張羅のピンクの淡いワンピースドレスに髪をクルクルこしまでロールさせ

ナチュラルメイクで登場、可愛らしい姿にホテルの同僚も分からないようだ

何時もはノーメイクに

リップクリームしか塗らない、分からないのも当たり前だ



加奈はタダ飯狙いタダ飯タダ飯と呪文を呟きながら入れそうではいれない感じでいたが思い切って

受付へと向かう


「部署とお名前をお願いします。」


「えっ・・・とワタシ

絵里香さんに呼ばれて•••」


「絵里香さん?誰ですか?部外者ならご遠慮下さい💢ウチの社員狙いですか?


可愛らしい巻きげくるくるの彼女は厳しい目を向けて加奈をキッ


「あ、この子は私が呼んだの、私の友人よ

失礼がないようにしてね」

加奈を見つけニコニコしながら絵里香が近寄ってきた

絵里香にそう言われた彼女は

「はい佐藤さん」

と納得はしていないようだが絵里香に小さくうなずいた。

どうやら絵里香はかなり顔の聞いた秘書のようだ

彼女も若い加奈が絵里香に呼ばれる

はずがないと思ったのだろう。


「彼女はヤべィ性格?」

加奈も絵里香に警戒を強めた。


そんな中、宴もたけなわ

お酒も入り武もかなり酔っていた。


加奈も初めは借りてきた猫の様にしていたが

父親譲りの酒癖の悪さにいつのまにか武と隣り合わせ和気あいあいDNAが酒を求めるのか?

見かけによらず酒豪の加奈に武は、目を付け酒をススメた

加奈も武の口に一升瓶を押し付け鼻にはスルメの下足のカラカラしたツマミを押し込んだ



鼻血垂れながらも武はレロレロ


加奈はふぅううっと息を吐きゴロンと眠ってしまった。

美味しい食事に目がなく美味いワインや日本酒、他飲み放題に酒に溺れ、何時も食えないご馳走や酒についよばれてしまった

父親もこんなんだったのかぁー

酒は何もかも忘れさせてくれる

嫌な事はなおさららららー。o○Zzz





ん?顔になにか張っている感覚だけはあった。


「加奈加奈、起きろ~

もうウップ、お開きだゾォ〜」

顔を真っ赤にしてハチマキネクタイをした武の酒臭い息で目を覚ます

「ウップくさー」

加奈も負けない臭さでやりかえす


「ウヘッ𐤔𐤔𐤔臭〜」


唯一の知り合いの武の声がした。

ムクリと起き上がるとみんな顔を歪ませ笑いそうで苦しそう

酒でレロレロな奴が何人もいてウナギのように身体をゆがませ

亀🐢がひっくり返ったように畳のうえでヒャッヒャッわらっている

酔っぱらいのする事は本当に分からない


バカか?

不思議に思ったが

ヨロヨロ武に案内されて外に出る、

オットトゴン加奈も後ろを歩いているから当然ガッン イタタタタ

同じ目に合う二人でアッチ行ったりこっち行ったり あんまり進まない

ただ店からは賑やかな笑い声がしていた


冷たい風や冷ややかな風に吹かれたら酔いも覚めてきた加奈はそのままゲロを吐く武をおいて駅へと向かう


駅のポスターに反射して加奈の顔が写る


「な、なんじゃこりゃゃゃゃーあ」


ハッとしてトイレに駆け込み鏡に顔を写すと

唐揚げとかバカとか、ほっぺには🇯🇵鼻は真っ黒に三本ヒゲもカールしている

油性マジックで書かれていて中々落ちない

ゴシゴシゴシゴシ

引っ掻き傷で赤くなった、

仕方なく菜乃花を呼んだ


加奈は黒塗りされた歯を菜乃花に見せて笑うニカカ

菜乃花も長くなった加奈の眉毛をハンカチでこするが、笑いながらだから眉毛をハズレ空振りをする肘で加奈のコメカミをごん。イテテ

酔っ払いに空振りは中々の衝撃

”イテッ”


鼻の穴は回り黒くぬられ

倍くらい大きく見えた



「ぷぷっププッやめてー」

加奈は黒塗りされた歯を見せて笑う

そんな加奈に菜乃花も又笑う


「アイツ酷いことするねー」

と言いながら笑いをこらえていた。


グヌヌ、そんな事があり加奈は武に強い復讐を誓った。


そして会社に絵里香さんを呼びまだ字の字のの残った顔を見せ慰謝料を請求した


「まあ」

と一言を継げ絵里香は武を呼び出し叱り飛ばした

社長同席のせいか武は 加奈に突っかってこない


棒立ちの加奈は足を上げれば田んぼの中の案山子に見える🌾


「マジかー

酔っててついやりすぎた、ごめん」

加奈の顔をみて武も反省する

と謝ったので許した、軽いと言われそうだが



絵里香さんの前には札束が3つ積んであった

👀コレは・・・

地獄の沙汰も金次第ってやつか・・・


💰お金の無い貧乏な時代を過ごした加奈には許す以外の選択肢は無かつた。

ズズズイーっと差し出された三束の万円札に心が動かない訳が無い!


「コレは遠慮なく頂いてかえります。」


絵里香は

「本当にごめんなさいね」と頭をさげた。



まあお金が手に入っのだから加奈としては短時間で三百万稼げたのだときりかえ

「毎度ありがとう御座いました」と加奈も絵里香に頭を下げた。



右ポケットにひと束左ポケットにひと束

後ろポケットにひと束加奈はこの3っのポケットに意識を集中させてホテルの会議室をでた。

ドキドキドキッ

すれ違う人が強盗に見える

角に曲がる度右左キョロキョロキョロキョロ


「あー大金持っとつかれるー」

直ぐ銀行へ行って預金するとふううーっとやっとコーヒーの味が染みて来た。


施設への寄付が今年は多めに出来るなと加奈は喜んだ。


給料を貰い始めた頃から加奈は毎年寄付を怠らない


食べれなかった地獄の時代を救ってくれた、ひもじい思いからぬけれた恩がある。

同級生からバカにされ赤えんぴつを買えなかったり臭いと言われたあの頃を知っているから施設の家族には、シッカリと食べて寝て風呂に入って洗濯された服を来て欲しいと思うから加奈は今頑張れる。





「ほう、そんなに才女なのか?」



「調べた所、施設育ちでリーダー的存在だったらしくて、大学も2年働いて学費を確保してあのT大に一発合格したらしいのよ

凄く賢い子だったワ

ホテルの精密検査にも問題なくて健康そのものだって後輩も言っていたわ」



「じゃあ大企業向けじゃないのか?」



「なんか育ちが関係してるらしく寝るとこと食事に凄く重視してるらしいのよ

ホテルにいれば寝るとこ食事は出来ると思ってるらしいわよ」



「ほう」


「武にはしっかりした子が必要よパパ

ご両親が揃っていても、お嬢様お嬢様してていい大学出ていても普通の社会人じゃ通用しない子ばかりよ」


「・・・うーむ」


「Hungry精神がだいじだわ。ワタシ気に入ったの、あの子なら大丈夫よ

根性が座ってるし

多少の事じゃ微動だにしない」



「絵里香が褒めるのも珍しいな

考えておくよ!」


「うん、よろしくね

武に変な虫が着いて妊娠なんかされたらこまるし

会社の従業員やバイトの生活も守らないといけないのよ。

パパ真剣に考えないと私も結婚に踏み切れないのよ」



「そうだなぁ

絵里香も30過ぎだしな、デ宛はあるのか」


「なければ言わないわ

武に落ち着いてもらわないと困るの!」



「え?アイツ(加奈)が」

武は、急に社長に呼ばれ唖然とする

「絵里香がえらく気に入ってなー私も見に行ったが中々親切でいい子だった彼女と付き合ってみらんか?」


武はちょっと考えていたが顔にいたずら書きした事を余り責めずに金だけで押さえてくれた加奈は、

結構サッパリしている

まあ結婚結婚言われ続けるのなら

付き合ってみるのもいいかもしれない。


「わかった

話をすすめて、」

以外な武の反応に父親の武宗も絵里香もびっくり‼️

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