第4話🍑加奈見初められる
絵里香が心配するのは武を会社の跡取りだと知りつつ近寄るオンナを何人も見てきたからだ絵里香が素行の悪いオンナ達を追い払うのに苦労していた
真面目で我が弟武を素直に愛してくれる女性が現れる迄、絵里香は武を守るつもりだ、今まで武の彼女は沢山いたが絵里香のお眼鏡には叶わないヤッばっかり
早く身を固めて欲しいと思うのは本心だが会社の運命、社員の生活全て武に乗っかってくる以上、それを支える力量のある女性じゃないとダメなのだ!
そこに加奈があらわれた、まさに探していた女性に出会えた気がした
中国の観光客がにぎやかに入ってきた
「お姉様少々おまちくださいませ」
加奈は絵里香に声を掛け中国人観光客の応対を始めた
彼女たちに加奈は淑や
かに頭を下げる
「Huānyíng 欢迎光临 」
「那是个好地方」
「谢谢。 我很高兴」
歓迎の言葉を加奈は話す
部屋の案内を流暢な中国語で話、ボーイ君に案内をお願いする
すると次はアメリカ人の男女が入ってきた
「Please come welcome」
加奈は又流暢な英語で話だし案内をする。
次はフランスの老夫婦
「 accueillir」
またまた加奈は仏語で案内をはじめた
それを聞いていた絵里香は驚いた、良く観察していると気持ちのこもった案内の仕方に観光客の安心した様子でよくわかる笑顔が耐えない
絵里香は感心した。
何ヶ国話せるのだろう
身のこなしのいい彼女と応対の上手さ
思いやりも気配りもできる
”この子しかいない”
絵里香は嬉しくなった。
「ねえ、あなた
ウチの会社の歓迎会にいらっしゃらない?」
とつい誘ってしまった
「は?」「は?」
と同時に声を上げたのは武と加奈
「いいじゃない
このホテルを使うんだからいいでしょ
今からお得意様になるんだから」
とゴリ押しをした
困ったようにフロントマネージャーを加奈は見ると
『お断りして下さい』
加奈はチイサナ声で囁くように懇願する。
「え、え、うちの・・・オレ コマルヨ」
マネージャも小さい声になる
そんな状況を察知して
絵里香はマネージャーを抑えるように追い詰める
「確か社長さんは今海君でしたよね」
「は、ハイ確かに՞ ՞
今海は、弊社の社長ですがお知り合いでしたか?」
絵里香は満面な笑顔で
「彼は大学の後輩です。
彼に新しくホテルオープンしたからよろしくと言われてオープンの
祝賀会にも呼ばれたのよ父といっしょに」
オホホと高笑を浮かべながら
「そうだ今海俊哉も呼ぼうかしら久しぶりに」
マネージャーは囁くような小さい声で加奈をチラ見しながら言う「天宮、断るのは難しいぞ社長も来るなら尚更、諦めろ、イケ歓迎会」
「へ?」
加奈は素っ頓狂な声を上げる
絵里香は何やら携帯をスクロールし始めて
パパパと親指を動かすと
「はい、ホラ俊哉も来るって」
絵里香はLINEの返信をフロントマネージャに見せた
汗タラッタラにマネージャーは加奈の腕を肘でつつく
“自分で返事して“
そう言っているのだ
チラꙬ)加奈は武に目をなげる
エッ´ ; ̆͒͟˚̩̭ ̆͒ゲェッ ;!!オレ ს。
マズイ ՞、ここはこう言うしかないダロ
ウンッコホン
「こ、来いよ、来れば済む話じゃん」
「せ、せっかくの申し出だしイケ天宮」
マ、マネージャ〜まで
「はい決まり明日待ってるよ、200人入りのホールお願いね抑えてて」
「え“あ、明日でごございますか?急過ぎ」
思わず口にした加奈の声を聞くやいなや
絵里香の目が段々細くなり眉間にシワが寄る
「あ、天宮!やばいぞ
もう何もいうな՞ ՞!
し承知いたしました。」
「だ、だって」フガフガ マネージャーはこれ以上喋るなと言わんばかりに加奈の口を両手で塞いだ
絵里香はニッコリ勝ったと言わんばかりの笑顔を見せ
「はいお願いね
じゃあよろ」
そう言って武を従わせブルーのレースのハンケチを右手でフリフリしながら帰って行った。
それを見送ると
「はあ〜😮💨」
マネージャーと加奈は深いため息を吐く
「知りませんよワタシ」
加奈には菜乃花と言う大親友がいる
その親友がマネージャーの嫁なのだ
菜乃花は加奈の親友で優吾とはかなりの年の差婚昨年加奈と菜乃花はこのホテルに入社それからの付き合いだ
菜乃花が優吾に惚れて押せ押せの猛アタック
可愛らしい菜乃花に押されたら断れなかった優吾、菜乃花の母親と余り変わらない年だが思い切って結婚を決断した。
菜乃花の両親は反対しなかった何故なら2人も年の差婚なのだ
母親は54だが父親は68だ
「幸せになるなら
ねぇ」と賛成
結婚のスタイルは色々ある
そしてGwを控えた四月27日本社営業部の飲み会が開かれた
希望者を募れば200人が集まった
勿論営業部とはあるが他の部署からの参加もあったが目を瞑る
目的は社員の婚活なのだから家庭を持たせた方が社員も落ち着き仕事に身が入る❓と言う会長の訳分からない論理だ
みかんキンカンさけのかん、嫁子持たせにゃ働かん、某昭和のCMで流れた歌詞に共感し会社を大きくしてきたと会長は自負する、毎年場所を変え品を変え五月病が始まるこの時期におこなって来た恒例行事だ。
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