辺境の村に住むおっさん、実は世界最強

月下散人

最強だけど目立ちたくないおっさん

「今日もいい天気だなあ……」


 畑と牧場が広がる、レシエという名の田舎村。その郊外をひとりの男がのんびりと歩いていた。30をいくらか過ぎた年齢で、髪の色は黒。腰には細身の剣を下げている。それ以外にはこれといった特徴のない人物。彼の名はクライヴ。農業のかたわら、この田舎村で自警団を務めている。


「何にしても、平和が一番……ん?」


 クライヴは、風に乗って聞こえた音に気付きふと足を止める。それは、誰かが言い争うような声だった。この田舎村において誰かが声を荒げて言い争うというような事は珍しい。


「行ってみるか」


 クライヴは、声がした方へ向かって駆け出した。



 村の中心部……とは言っても、宿屋兼酒場と雑貨屋が一軒あるだけの、中心部とも言えない中心部。そこに5人の男と、その男達に囲まれている女性の姿があった。


「なあねえちゃん、いいだろ?ちょっとこっちに来て遊ぼうぜ?」

「やっ……やめてください!」

「へへ、可愛い声出すなあ……」


 男達は全員腰から剣を下げており、どことなく厳めしい風貌。対する女性の方は、20歳になるかならないかといった年頃。白いシャツに茶色いスカートという一般的な村娘の服装をしている。ただ、その容姿の美しさは一般的な村娘とは言えなかった。亜麻色の髪は艶やかで、その頬は雪のように白く透き通っている。


「なあ、俺らはこんなクソ田舎で退屈してんだ。ちょっと付き合ってくれよ」

「そうそう、楽しい遊びをしようぜえ」


 男達は世界各地を転々と旅する冒険者。街から街へ移動の途中、その中継地点であるこの村に立ち寄ったのだ。そして、このような田舎村には相応しくない美少女を見つけ声をかけたという訳だ。


「わ、私……この後も畑仕事があるんです。だから、通してください……!」

「いいぜ、通してやるよ。お嬢ちゃんが俺達の相手をしてくれたらな。……なあ、嬢ちゃん。俺達がこうやって『お願い』してるうちに素直に従っておいた方がいいぜ?さもないと……」


 男のひとりが腰の剣に手をかけた。その時。


「何をしているんだ!」


 駆けつけてきた男……クライヴが、慌てて少女と男の間に割って入った。


「あ?誰だてめえは」

「俺はこの村の自警団を務めるクライヴだ。あんた達、この子に何をしようとした!?」

「何って……ただちょっと遊んでもらおうと思っただけだぜ」


 冒険者のひとり……あご髭を生やした男がクライヴに顔を近付ける。


「別に、ちょっとその女の体を『使わせて』貰うだけだ。いいだろ?」

「いい訳がないだろう!」

「そうかよ。そこまで言うんだったら……俺達に誠意を見せてくれよ、クライヴさんよお」

「誠意?」

「ああ。まずはそこに這いつくばれ」


 あご髭の男が顎で地面を示す。そこは昨夜の雨によりぬかるみ泥になっていた。


「分かった」


 クライヴは躊躇ためらいなく頷くと、地面に這いつくばり頭を下げる。


「この通りだ。その子を離してくれ」

「ぎゃはは!なんだこいつ!マジでやってやがる!」

「プライドってもんがねえのかよ!」


 冒険者達が笑い声を上げる。さらに、あご髭の男がクライヴの頭を踏みつける。


「図が高いんだよ。っていうか、あれだな。そういやクライヴっていやあ、魔王を倒した『大英雄』クライヴと同じ名前だな」


 魔王……それは、かつて世界を震撼させた魔物モンスター達の王。そして『大英雄』クライヴとは、その魔王を倒した人物の名である。


「くっ……はははは!あの大英雄と同じ名前だと分かったら、余計に惨めさが増して来たなあ」


 男はグリグリと足を動かし、クライヴの頭を地面に押し付けた。


「ったく、情けねえおっさんだなあ……おらよっ!」


 止めとばかりに、男はクライヴの脇腹を蹴り上げた。クライヴは苦悶の声を上げる……と思われが、


「ぐあっ!痛てえ!」


 と叫んだのは、クライヴを蹴った男の方だった。その様子を見て、他の男達が噴き出した。


「はは!おいおい、なにやってんだよ!」

「いや、こいつの体……岩みてえに固くて……」

「んな訳ぁねえだろ」

「あ、ああ……そうだな」


 と答えつつも、あご髭の男はクライヴに何か不気味なものを感じ一歩後ずさる。


「まあいい……そろそろこんな田舎村、おさらばするぞ」

「あ?この女はいいのかよ?」

「いい。人も集まって来たしな」


 男の言葉通り、騒ぎを聞きつけた村人が遠巻きに集まり始めていた。さらに男は、声をひそめてこう付け加える。


「それに……本番は今夜だ」


 その言葉にならず者達は無言で頷く。


「んじゃあ……こんな村はさっさとおさらばするか」

「じゃあな、惨めなおっさん」


 そう言い残しならず者達はクライヴの前から立ち去っていった。


「ふう……」


 男達が立ち去ると、クライヴは地面から起き上がった。その全身は泥で汚れきっている。そんな彼に、先ほどまで冒険者達に絡まれていた女性が駆け寄った。


「ごめんなさいクライヴさん、私のせいで……!」


 女性は目に涙を浮かべながらクライヴに近付くと、その体に抱きついた。


「おいおいリタ、そんな事すると君も泥だらけになるぞ!?」

「いいんです、そんな事……」


 女性……リタは、いっそう強くクライヴを抱きしめる。


「本当に、ごめんなさい……クライヴさんにあんな事させちゃって……」

「いいんだよ、別に。頭を下げる事なんて何でもない。別に頭を下げても失うものなんて何もないからね。それよりリタ、怪我はない?」


 リタはクライヴの言葉に頷いた。


「それなら良かった。頭を下げても失うものはないけど、怪我は治るのに時間がかかる。君が無事で本当に良かったよ」


 微笑みながら、クライヴはリタの頭を撫でた。



 その日の深夜――レシエ村すぐ近くの雑木林にて。昼間、リタに絡んだ冒険者達5名が集まっていた。


「おい、準備はいいな?」

「ああ」

「よし……じゃあ今から、レシエ村の襲撃を決行するぞ」


 その言葉に、一同は目をぎらつかせながら笑みを交わす。冒険者を自称している彼らだが、それはあくまで表向きの姿。裏の顔は盗賊である。冒険者として各地を転々とする中、警備の薄そうな田舎村を見つけては襲撃。金品を強奪する……というのが、彼らの手口だった。


「昼間に見て回った通り、あの村で金目のもんがありそうなのは酒場と雑貨屋、あとは村長の家くらいだ。この3件を標的にする」

「ちょっと待ってくれよ、他にも手に入れるもんがあるだろ?」

「ん?なんだ?」

「昼間のあの女だよ。あの時はいったん手を引いたが……あんな上玉なかなかいねえぜ?」

「そうだな……」


 と頷いたのはあご髭の男だ。確かに、あれ程の美人はそうそういない。


「よし、それじゃあお前はあの女を探せ。攫って連れて来て、たっぷり楽しんでやろうぜ」

「へへ、そう来なくっちゃなあ」

「目撃者を殺すのを忘れるなよ。まあ、見られた所でどうって事ねえが……とにかく殺しておいて損はねえ」

「分かってるって」

「よし、それじゃあそろそろ行くぞ」


 男達が村へ向かって歩み出そうとしたその時、一同の間をひゅぅ……と風が吹き抜ける。と同時に、誰もいないはずの背後から静かな声が聞こえた。


「おい、待てよ」


 その声に男達はぎょっとしつつ一斉に後ろを向いた。その視線の先に立っているのは……男だ。しかし、その顔はよく見えない。


「てめえ、何もんだ!?」

「昼間に会っただろう」

「あ!?」

「レシエ村の自警団、クライヴだ」


 そう名乗り、男が一歩前に踏み出した。すると、ちょうど木々の間から漏れた月明かりが男の顔を照らし出す。そこにいたのは、確かに昼間見た男……クライヴだった。


「ちっ……てめえかよ、驚かせやがって!」


 相手が昼間自分達の前で這いつくばっていた男だと分かり、冒険者達は安堵のため息を吐く。そして、クライヴを睨みつけた。


「何しに来やがった、てめえ!ああ!?」

「お前達を止めに来た。昼間会った時から、ただの冒険者じゃないと思っていたからな」

「止めに来ただあ?ぎゃはははは!」


 冒険者達は、一斉に笑い声を上げる。


「そりゃつまり、俺達がレシエ村を襲うのを止めに来たって事かあ!?」

「また土下座して頼み込むつもりかよ?」

「ひゃはは!まあ、土下座されても許さねえけどなあ」


 下卑た笑い声を上げながら、男達はクライヴに剣を抜き放つ。


「なんにしても、話を聞かれた以上は生かしておかねえ」

「おう!これ以上こんなザコと話してる暇はねえ!さっさと殺るぞ!」


 そんなかけ声を皮切りにして、冒険者達がクライヴに殺到した。月明りを反射し冷たく光る刃がクライヴの体を貫く……と思われたその時。男達の持つ剣よりも鋭く光を反射させながら、何かがクライヴの腰から迸った。と見る間に、男達の剣は真ん中部分から断ち切られている。白銀の刃の先半分が、中空に舞った。


「あ?」


 冒険者達は、突如剣が折れた事に怪訝な表情を浮かべる。そして次の瞬間。


「がはっ!」

「ぐはあ!」


 クライヴに接近していた2人が、胸や首から血飛沫を上げ仰け反り、そして地面に倒れた。


「お、おい、お前ら何を……」


 後方にいた男が駆け寄る。そして見た。地面に倒れた男達の首や胸が、見事に断ち斬られているのを。


「な、なんだ?何が……」

「居合」


 と、そう答えたのはクライヴだ。


「抜刀術とも言う。鞘に納めた刀を最速で抜く技術だ。この世界には存在しない技だな」


 そう呟くクライヴの手には、冷たく光る細身の剣が握られていた。この剣の名が『日本刀』というのだという事を、冒険者達は知らない。


「な、何を言ってやがるてめえ!く、くそ!まだこっちの方が数は多いんだ!行くぞ!」


 相手の雰囲気に気圧されつつも、残る冒険者達は数の有利を頼みに一斉にクライヴに襲い掛かる。


「おらあ!」


 と、ある者は剣を振り上げ、


「死ねやあ!」


 とあご髭の男は剣を突き出し、


「『中級火球フィラード』!」


 と、ある者は魔術を発動した。だが、クライヴは攻撃を避けつつ疾風の如き速度で男達の間を駆け抜ける。そして、日本刀が銀色の光の線を描く。


「がはっ!」

「ぎゃっ!」


 男2人がその体から血飛沫を上げる。唯一残ったあご髭の男は、恐怖のあまり尻もちをつきながらクライヴに問いかけた。


「な、なんで、お前……こんなに強いんだ?そして、どうしてこんなに強いのに……それを、隠していやがった……?」

「うーん……」


 クライヴは少し悩むような素振りを見せた後、語り始めた。


「どうせもうあんたは長くないだろうし……教えてもいいか。実は俺は、転生者なんだよ」



 この世界に転生する前のクライヴは、地球という世界の日本という国で生まれ、サラリーマンとして平凡な生活を送っていた。しかし、30代で事故に合い死亡。その後、赤子として異世界に生まれ変わりクライヴという名を得た。イチから人生をやり直す事になった彼は、前世で出来なかった事をやろうと考える。それは強くなる事だ。


 彼は、一般的な日本人男性がそうであるように……子供の頃から少年漫画が好きだった。そして、この世界ならば少年漫画の主人公のように強くなれるのではないかと考えた。それ故に幼少期から鍛えに鍛え、この世界で20歳になる頃にはすでに並ぶ者なしという強さを手に入れていた。そんなクライヴの強さを知った国々が、クライヴにこう懇願した。『どうか、魔王を討伐してくださいませんか』と。


 魔王。多くの魔物モンスターを従え、人類と敵対する存在。魔王軍は年々勢力を増し、人類世界は着実に侵略されつつあった。クライヴは王の求めに応じ、魔王と戦い――そして、討伐した。世界には平和が訪れた。そのはずだった。


 しかし、しばらくすると人間世界の国家間で対立が始まった。そして、クライヴはその対立の中心となる。クライヴは……あまりに強すぎた。人類を脅かした魔王ですら倒してしまうその規格外の力。もしもクライヴを引き入れる事が出来れば、その国は他国に対し圧倒的な優位を手に入れる事が出来る。さまざまな国がクライヴを自国に引き入れようと接触を図ってきた。


「どうか我が国にいらしてください!そしてあなた様の力で敵国を蹂躙してくだされ!礼はいくらでも弾みますぞ!」

「金でも土地でも好きなだけ差し上げます、どうか我が国にご協力を!大陸全土を我らで支配しようではありませんか!」

「我が国こそが正義なのです!あの悪しき敵国をクライヴ殿の力で滅ぼしてくだされ!滅ぼした国の民衆は、すべて奴隷としてクライヴ様に献上いたします!」


 言葉は違えど、各国がクライヴに求めるものは同じ。『自分の国に協力し、他国を倒してくれ』というものだ。クライヴは魔王さえ倒せば世界は平和になりみんな幸せになるのだと思っていた。だが、結局は……また新たな争いが起こるだけ。そして、周りは自分の事をただの人間兵器としか思わない。


 全てが虚しくなったクライヴは、大陸を後にした。そして、流れに流れて――遠く海を隔てた別大陸の田舎村に辿り着いた。それがレシエ村だ。自分の事を『大英雄』だなどと知る者が誰もいないその村で、クライヴは一介の自警団員として過ごそうと考えた。



「……って事だ」


 クライヴは、今までの人生を手短に語り終えた。


「つ、つ、つまり……お、お前があの伝説の勇者クライヴだって言うのか!?」


 あご髭の男が、恐怖と驚きの視線でクライヴを見る。目の前にいる男がそんな伝説的な存在だなどとはにわかには信じがたい。


(だ、だが……そうでもないとこの強さの説明がつかねえ……!)


 あご髭の男の仲間達は全員が一流の使い手であり、王都の騎士にも劣らない実力者達だ。それを目の前の男はいとも簡単に倒してのけた。その実力は間違いなく、世界トップレベルだろう。いや……クライヴが魔王を倒したのだと言うならば、間違いなく『世界最強』。


「な、なあ……く、クライヴさん……。い、いや、『大英雄』クライヴ殿……!」


 男は、震える声でクライヴに語りかける。


「す、す、すまねえ!ま、まさかあんたが……あ、あなた様があの『大英雄』とは思わなかったんだ!ゆ、許してくだせえ!」


 あご髭の男はクライヴの前で跪いた。


「そして、俺からの提案だ!ど、どうか俺の仲間になってくれねえか!?」

「仲間……?」

「そ、そうだ!あんたが仲間になってくれりゃあ、俺は無敵だ!どんな事でもやりたい放題ってもんだぜ!あ……も、もちろんあんたにもいい思いをさせるからよ!」

「つまり、俺に盗賊をやれって事か?」

「ひっ……!」


 クライヴの声に潜む冷たい響きに、あご髭の男は思わず身震いする。


「い、いや!『大英雄』クライヴ殿がそんな事する訳ぁねえよな……!い、今の言葉は取り消す!も、もう仲間になってくれなんて言わねえ!た、ただ……俺の事は見逃してくれ!」


 男は、森の地面に体を埋める勢いで這いつくばって懇願する。


「も、もうあの村を襲おうなんて思わねえ!だから……」

「残念だけど、もうどうしようもない」

「え……そ、それは、どういう……がはっ!?」


 突如、あご髭の男の口から大量の血が吹きこぼれる。いや、口からだけではない。肩から、腹部から……全身から血が噴き出した。


「なんっ……だっ!?ごれ……っ!」

「悪いけど、もうすでにあんたの体は斬っていた」

っで……!?」

「ほら、漫画とかでよくあるだろ?『切り口があまりに鋭すぎてしばらくの間斬られた相手が気付かない』って奴。それだ。――いや、この世界に漫画はないからそんな説明しても分からないか」

「ぎひぃ……ぎゃっ……あああ!」


 クライヴによって斬られたあご髭の男の傷口が、ひとつひとつ開いていく。恐怖と絶望に涙しながら、男の命は夜の雑木林に消えた。



 翌朝。レイア村は、ある話題で持ちきりとなった。


「なあなあ聞いたかい、雑木林で死体が見つかったって話」

「あれでしょ?昨日リタちゃんにちょっかいをかけた男達が全員死んでたって奴」

「いったい誰がそんな事やったんだろうなあ」

「仲間割れが殺し合いに発展したんじゃないかしら?」

「何にしても、物騒な事だよ」


 そんな噂話をする村人達の横をクライヴは通り過ぎていく。今日もいい天気で、雑木林で死体が見つかった事を除けばいたって平和な朝だ。


「ねえ、クライヴさん」


 クライヴは横合いからから声をかけられ、そちらを向いた。そこに立っていたのは、亜麻色の髪の女性……リタだ。


「はい、これ」


 リタはクライヴに木で編まれたカゴを手渡した。布が被せられているため、中身が何かは分からない。


「えっと、これは……」

「フルーツパイです。クライヴさん、好きでしょ?」

「いいのかい?貰って」

「昨日、私を助けてくれたお礼です」


 笑顔で感謝の言葉を述べると、リタはクライヴにそっと寄り添った。


「ねえ、クライヴさん」

「なんだい?」

「クライヴさんって本当は凄く強いんじゃないんですか?」

「どうしてそう思うんだい?」

「だって……昨日、私が冒険者達に絡まれた時、全然怖がったりしてなかったから。それに、冒険者達が雑木林で殺されていたのって、本当はクライヴさんが……」

「リタ」


 クライヴは首を振る。


「俺が怖がってないように見えたのは気のせいだよ。それに、雑木林であいつらが死んでたのも俺は関係ない」

「でも……」


 リタは何かを言いかけ、しかし口を閉じた。


「ううん、やっぱり何でもないです。でも……これだけは言わせてください」

「ん?」

「クライヴさんは強くても強くなくても……どっちにしても、とっても格好いい人です。そして私、クライヴさんの事が大好きです」


 リタは頬を赤らめる。そして、照れ隠しのようにクライヴの腕を掴み、ぎゅっと体を寄せた。その様子にクライヴは苦笑する。


「はは、リタは料理の腕だけじゃなくて冗談も上手だな。俺みたいなしょぼくれたオッサンにそんな事言うなんて、なかなかのジョークだ」

「むーっ!冗談じゃないですよ」

「はいはい」


 クライヴは微笑みつつ、リタの頭をポンポンと撫でた。陽光が2人を照らし、村の間を通り過ぎる風が心地よい音を奏でる。それは、クライヴにとって『世界最強』の称号よりも心地よい――穏やかな時間だった。

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