第4話



ごちそうさんでしたっと。

天にマシマシ我らがなんたら、ありがとーメン略してあーメン。

ん?

アンタらの真似してみただけだ。

神?

いや知らねーよ。

神が作った武器ってお前、そんなもんあんのかよ?

聖剣?

あのド腐れかよ。

だってよ、考えてもみろよ。

世界を作っただの全知全能だの、そんなとんでもねー力があるやつが、武器なんて必要とするか?

武器ってのは、弱いやつが強いやつに抗うために作るもんだろうが。

誰にも負けないやつが、わざわざ武器なんて要らねーだろ普通。

人間のために?

それこそなんでだよ。

神が人間を助ける理由ってなにがあるんだよ。

ガキが土こねて作った人形を、そこまで大切にしてるの見たことあるか?

神にとっちゃ人間を生み出すのなんてそんくらいの労力だろ、知らんけど。

そんな指先ひとつで作れるもんに、そこまで執着してるって考える方が異常だろ。

だってそうでも考えなきゃ理屈が合わねえだろうが。

神が善性の塊で、人間の行く末を気にしてるなら、そもそも悪いやつなんか生まれてこねーし、俺だって作られることはなかっただろ。

だから神は人間なんてどーでも良いんだよ。

たまたま作った中に人間ってイキモノがいただけっつー話。




そういやアンタってさ、なんのために旅してるわけ?

あ?

いや別に気になるっつーわけじゃねえけどよ。

単にその目的を知っておけば、なるべく俺が血を吸える方法を提案できるかなってな。

なんでったって、知らねーよそんなこと。

俺は血を吸って成長して、最高の剣になるために作られたんだわ。

それ以外のことなんてわかんねーよ。

人間ってたまにそれ訊いてくるやついるけど、なんでそんなに気になるんだ?

別に俺が誰に作られようと、結局は魔剣であって敵を殺すことにしか使えないのに変わりはねえだろうに。

それよりもアンタのことだって。

富や名声? ってやつも別に求めてねーだろ?

依頼も請けてねーのにデカトカゲみたいな大物を仕留めてたりするし、むしろそれが知られたら逃げるみたいに街を出たりするしよ。

この前の女とか、絶対抱けただろ。

俺あ詳しいんだ。

ああいう目で男を見る女は、ちょっと誘えばイチコロよ。

そういうのは良いって……ああ、お前あれか、男が良いやつな。

知ってる知ってる。

女に飽きたとか、純粋な愛がどうとかってやつだろ。

ガキができねーからって、なんでそれが純粋な愛なのかはわかんねーけどな。

ヤることヤって気持ち良くなってんなら一緒じゃねーかって思うけど、人間はなんか色々あるんだろ?

えーそれも違うのかよ。

まったく、人間はよくわかんねーな。




おい、起きろ。

起きろって!

なんだこりゃ、毒か?

ちっ。

しょうがねえ、やるしかねーか。




あーくそ、なんだこれ。

大丈夫か?

わかんねー。

あ、おいネーチャン。

この身体どうにかできねーか?

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