日常 学園にてⅠ

この世界では明治▷大正▷昭和の順で連なっていたが、昭和は38年で終わり、丙和 へいわ(24年間)▷共武 きょうぶ(23年間)▷白冶 はくやの順になっている


そして皆さんに朗報です。この世界では今もマスタングが飛んでます。(??)アメリカなどでは流石に予備役だとは言え、アメリカの裏庭こと中南米では現役でマスタングが戦闘機として働いています。もちろん近代化改修は施されているけども。COIN機とかではなく、れっきとした国家の軍隊同士での戦争で使われてます。

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皇紀2698年4月6日 白冶27年 10時40分 大日本帝国・帝都 東京

 

 「これが今から約100年ほど前、第二次世界大戦真っ只中に起こった、迷宮がこの世界に現れた時の様子です。迷宮が出現してから最初の1週間の内に出た被害者の数はわかってるだけでも1万人は超えてるとされています。

まぁタグがあるとしても何も知らない民間人が子鬼に勝てるはずがないですからね。

そして民間人の被害が拡大したことにより国はラジオで迷宮へ民間人が近づかないように呼びかけました。更に、1ヶ月後には軍隊も動員し始めました。

この時点で迷宮内にモンスターが居ることは国も把握してましたからね。タグの存在について知っていたかは微妙ですが。

そしてこの軍を動員した探索によってタグの存在や使い方、モンスターの存在にモンスターを倒したあとに残る結晶体、そして何より未知のモンスター素材に大量の資源など様々な発見がありました。そして1941年、世界で初めて迷宮が踏破されました。」


 教卓のおじいちゃん先生のゆったりした声が眠気を誘う。此処らへんの内容は小学校に上がってから高校に入るまでの授業で何度も聞いてきたものだし、高校に上がって真っ先に取りに行った探索者資格の入手のために勉強したところでもあるので正直言ってもう聞き飽きた内容ではある。証拠に目の前にある、授業はじめに配布された穴埋めプリントの空欄には全部文字が入っていた。

 眠気覚ましに窓の外を眺めれば校庭の外周に植えられた桜の花びらが舞っていた。そして更にその外側をランニングして通っていく通行人がチラホラと過ぎ去ってゆく。

 しばし桜の舞う様子に見惚れていると


 「では世界で一番最初に踏破された迷宮はどこだったかわかる人。じゃあえ〜っと出席番号4番の人。黒田君よろしく」


 思ったより近くの席、というより真後ろの席の人に着弾して少し体がビクッとなりつつも視線を教卓の方へ向ける。


 「、、、ヒースの洞窟です」


 「おっ、正解。じゃあヒースの洞窟のタイプは何だったか。じゃあそのまま前に行って、えーと湊、あ、湊都みなと君か。じゃあ湊都君お願い。」


 内心横に行けよと思いつつも席に座ったまま答える


 「浅層フィールド型です」


 「おし、正解。場所は今のアイルランド連邦のダブリンにある浅層フィールド型迷宮GB−000482 「ヒースの洞窟」ね。じゃあプリントに入れておいてね。

あ、ちなみにこんな感じの外観ね。中はこんな感じ。こっちは近くにある記念碑とちょっとした博物館ね」


といいつつ黒板に張り出されたシート上のホワイトボードに投影機で写真を投影して見せてくれる。

もちろんとっても見慣れた画像だったが。


欠伸を噛み殺しながらフニャっと上半身を机の上に投げ出しながら先生の話をそのまま聞く。


「そして1945年、ダンジョンの研究、探索をサポートするために国際連盟内で「迷宮討究連合」が設置されました。同時期に国際連盟から脱退していた枢軸国側でも「迷宮探索機構」が設立され、ソ連では独自に「迷宮探査局」を設立しました。これらの設立によりダンジョン研究は進むことになりましたが、それらの研究成果はすべてが戦争のために使われることとなりました。」

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簡単な歴史紹介と主人公の名前出しのための説明回でした。ダンジョンに行くのはもうしばらく先かな?あと何話かは学園パートが続きます

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