第3話
あの15人からの襲撃から3時間が経った。その間に倒した数は約200人。そして分かったことがある。正確には聞いたことだが。
まず俺がさっきから倒している相手は『白色』と言って雑魚扱いを受けているらしい。どの王グループにも階級があり、『白色』『青色』『緑色』『赤色』『紫色』『黒色』があるらしい。
階級を上げるにも条件があるらしく、まず青色に上がるには100人倒すことらしい。するとスキルを習得でき、そのスキルを完璧にできた者が緑色に上がるらしい。緑色になるとステータスを振り分けることができ、スキルがさらに得られる。そのスキルを完璧にし、青色を3人倒すと赤色に上がれる。
赤色になると格が違い、王から直々に秘伝スキルを授かり、それを完璧にしたら黒色に上がれるらしい。黒色ができることは下級のやつらには分からないらしい。
そしてミッションはやはり、俺と同じ他勢力の壊滅らしい。しかし成功報酬が俺と違い、マスターとの戦闘と書かれていた。もうひとつ、王達はこの現実には存在しないNPC的な存在らしい。だから見た目もファンタジーなやつらしい。
以上が白色のやつらが知っていることだ。ちなみに俺は丸1日寝てたっぽい。………どんだけ寝不足なんだよ。それと気になるのが謎に空腹とかは感じてない。これは黒色の特権か?
そんなことは置いといて案外、あの宗久達を直接復讐するのは少し困難だということも分かった。なぜなら王の力は膨大で実力は物凄いらしい。だから簡単に接触することはできないだろう。……ていうかあいつら俺以外の奴らに殺されてないだろうな。
「いました!あいつが中立の王です!!」
「ん?」
ざっと風の王チームが35人………ん!?ひとり青色がいるぞ!
「黒色を倒したらえげつないほどの経験値が入るんだろうなあ!お前らいくぞ!」
経験値……?
そんなことよりこの人らの動きが凄く緻密で経験的な動きに見える。……これは陣か?まるで戦国武将のようだな。何よりそれを統治しているのがあの青色の男だ。ていうかそんなやつなら黒色の強さは分かってるはずだけどなんで攻撃してくるんだ?
「こいつはたった一人しか仲間がいない素人だ!たぶんスキルも覚えてない!」
あー……そういうことか。てことは俺が元々の王じゃなくてたまたま誕生した王って知ってるんだな。たぶんあの人らは俺を産まれたての赤子のように見てるんだろう。だけど残念ながら…
「《廻転轟天》」
爆発的なスピードで廻る俺の体がとんでもない速さで奴らの陣を一瞬にして崩壊させる。
「なんだと………!?」
残る青色も廻転轟天の最後の餌食になった。
なんだ青色もこんなもんか………。
しかしひたは風の王チームを殺しまくってしまったせいである王の怒りを買ってしまった。
【青色:源綱吉が死亡しました】
「……私の子供たちを殺し回ってる奴がいるらしいの」
「はい!!ウィング様!どうか仇をお願いします!」
「当たり前じゃろう。私の手でお前らの仇を取るぞ」
推定1000歳。しかし年齢に反して20代の美人のような見た目をしているこの女こそが風の王である。手下達の人間を子供と呼び、可愛がっている。だが実力は凄まじい。そんな女がひたに牙を向けてしまう。そして風の力を使い、およそ2秒で何キロと離れているひたの元へと到着した。
「……お主が中立の王か」
「!?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます