学校の帰り道の話

第14話

高校に通っていた頃。


家は郊外にあって都心部の学校までは片道二時間近くかけて通っていた。

だから学校帰りにちょっと友達と遊ぶと家に着く頃はすっかり夜になってしまう。


駅から家までは表通りを走ってくると自転車で10分かかるが、裏にある畑がある道を突っ切ると5,6分で着く。

ただ、その道は見渡す限り畑で民家もまばら、街灯も少なく夜は真っ暗でちょっと怖い。

普段は明るい表通りから帰るのだが、その日は友達と約束があったので急いでいたこともあり、真っ暗な畑も道から帰ることにした。

明かりも少なくちょっと怖いが少し我慢すれば家に着く。

それにわずかだが灯りのついている家も見えるので、1分も走っていると気持ちが慣れてきていた。


慣れてくると人も車もいないので、意外と気持ちいいくらいに思っていた時だった。

ふいに背筋がぞくぞくとして悪寒を感じた。

後ろからぱたぱたと走る足音が聞こえる。

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