第7話
レクレーションルームが近づいていきました。みんなの声はしません。そのかわりひそひそと聞き取れないような声で話している声が聞こえました。
それは女の人と女の子の声です。
何だろう、こんなところに親子で肝試しに来てるんだ……
と思いましたが、そんなことはあるわけないだろうと考えました。
ただ、ここに来るまでの間、悦子たちの姿を見かけなかったので、みんな間違いなくレクリエーションルームにいるのは間違いありません。
今度は私たちが逆におどかしてやろうと思い、足音を忍ばせてそっと近づきました。
そして部屋の中の様子を伺おうと思って覗いて見ると、B先輩も悦子もC先輩も陽子もみんな無表情で突っ立っていました。
そして、その前に女の人と女の子が立っていました。
女の人は長い黒髪に赤黒いワンピース。
女の子はブラウスに赤いスカートを履いていました。
背の大きさからして、年齢は五、六歳といった感じだったと思います。
私たちの方からは二人の背中しか見えません。
「何やってんだ?お前ら。バカみてーにつっ突っ立って」
A先輩が声をかけても、先輩達は反応しませんでした。
そのかわり女の人と女の子がこちらを振り向きました。
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