第4話
裏側から入った私たちは、そのまま右側にある病院の中庭だったところに向かいました。
確かそこの扉の一つが鍵がかかっていないので簡単に入ることができるのです。
「あれ、セミが鳴いてない」
悦子が言いました。そういえば来た時はうるさいくらい鳴いていた蝉の声が全然聞こえません。
なんだかおかしなくらい静かになっています。
「蝉、寝たんじゃん?夜だし」B先輩が言いました。
「ああ。それだよそれ」C先輩がテキトーな感じで返します。
私たちは特に気にもせず、今日の肝試しはどうやろうかを打ち合わせを始めました。
ここには何度も来ているので、だいたいの中の構造は分かっています。
「じゃあ、2人一組になって順番に五階のレクレーションホールで待ち合わせるってのはどうよ?」
「いいじゃん!それやろうぜ」
この病院は五階建てで五階の一番隅にレクレーションホールがあります。
そこに男女一組となっていこうということになりました。
この病院は両端に階段があるのでただ、階段を上がっていくだけではすぐにレクリエーションホールに着いてしまいます。
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