第2話
先輩達はちょうど夏だし肝試しをしようと言い出しました。
私達女子は「怖いよ」「気持ち悪い」「虫が嫌だ」と言っていましたが、内心では怖いの半分面白そうなの半分でした。
私たちの地元には大きな廃病院があります。
そこは割と有名な心霊スポットで、隣の区や離れたところからも私達みたいなヤンキーが肝試しに来ることがありました。
噂によるとそこは戦争中、結核の病院で大勢の人が亡くなったとか。
またはいろんな人体実験をしていたとか言われていました。
病院の周りは鬱蒼と茂った木に囲まれていて、まるで森の中に病院が建っているようでした。
昼間も来たことはありますが、薄暗くひんやりしているところです。
メンバーはリーダー格のA先輩(私の彼氏でラッパーみたいな恰好)、私、私の友達の悦子と陽子。
そしてB先輩(髭を生やした痩せ)、C先輩(モヒカンのデブ)の六人です。
みんな懐中電灯と虫除けのスプレーを用意して先輩達の原付の後ろに乗り、2人乗りのスクーター3台で、廃病院を目指しました。
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