第6話

「あの頃はイヤなことがあるとそこで時間をつぶしてね…… なんだか妙に気持ちが落ち着くんだ」



「でもどうしてその子が?」



「仲が良かった、というよりは加奈子に妙に懐かれててね」



そう話したとき伊勢谷さんは両手をぎゅっとにぎった。



加奈子……!



被害者の子供の名前だ!




「いつも俺の後にくっついてたな…… 家族がいない俺にとっては妹みたいに思ってたよ」



そんな……



よりによって妹のように可愛がっていた子が殺されて、しかも自分が殺したことにされてしまうなんて!?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る