第24話

私は鳥籠の中の鳥

どんなに羽ばたきたいと願っても許されない

貴方様のそばにいることは出来ない



身体を売ることしか出来ない汚い女



でも


もし許されるのなら



「...もし、もし宜しければわっちに貴方様の名をお教えいただけないでありんすか?」




少しでも貴方様とのつながりを...




一瞬驚いた顔をしたが

貴方様は笑ってお教えくださった



それは




「来光(らいこう)」




とても愛おしい響き



次の夜貴方様がここに来られることはなかった




それからしばらくして、私は本格的に客を取る事となった

客によっては、髪を引っ張る事などザラで辛い事も日常

でも心の中で貴方様のお名前を呼ぶと何故が少しその痛みが和らぐのです

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る