第二章 過去・愛の光景

 家のガレージに入ってくる車のエンジン音を聞き、谷花瑠央ははっとまどろみから目が覚めた。


 自身の胸の中には、同じように寝入っている裸の姫奈がいる。二人ともベッドの中で、抱き合ったまま、うたた寝をしていたようだ。


 まずいと瞬時に悟る。先ほどのエンジン音は、父のシボレーの音だ。仕事から帰ってきたらしい。


 つい今まで二人は、瑠央の部屋で肌を重ねていた。妹は中学校から、瑠央は高校から帰宅し、夕飯の準備を終えたところだった。毎日のように行われている愛の作業である。


 瑠央は、部屋にある壁掛けの時計を確認した。時刻は十九時前。今朝の話では、父はもっと帰りが遅いはずだったが、予定が変わったらしく、唐突の帰宅だ。


 瑠央は舌打ちをした。こんな姿を目撃されたら、一巻の終わりだ。早く服を着て、階下に下りないと。


 瑠央は姫奈の体を揺すった。姫奈はうっすらと目を開ける。瑠央と目が合うと、何を思ったのか、姫奈は淫靡に微笑み、こちらの股間をまさぐり始めた。どうやら勘違いをしているようだ。


 「姫奈、違う。お父さんが帰ってきたんだ」


 瑠央の忠告に、姫奈は動きを止めた。顔を青ざめさせる。


 「早く服を着ろ」


 瑠央はそう言うと、自身も急いでベッドから降り、学習机の上に畳んで置いてあった服を着た。姫奈も同様に、自身の服に袖を通している。


 シボレーのドアが閉まる音がして、直後、ガレージのシャッターが下りる音が聞こえてきた。父はすでに、玄関へと向かっているのだ。


 服を着た二人は、部屋を出て階段を下りる。そして、すぐにリビングへと入った。夕飯はすでに準備済みであり、あとは温めれば即座に食卓へと並べることが可能だ。


 姫奈はエプロンを着用すると、素早く対面式のキッチンに立った。瑠央もカモフラージュ用に、テレビを点け、炊飯器の前に移動する。


 姫奈はコンロに火を点け、鍋を温め始めた。すぐにカレーの香ばしい香りがキッチンへと広がっていく。瑠央も平皿にご飯を盛り付ける。


 やがて玄関を開ける音がして、廊下を歩く足音が聞こえてきた。大柄な人間特有の大きな足音。


 そしてリビングの扉が開かれる。姿を現したのは、父の宗弘むねひろだ。ラグビー選手のような大きな体に、精悍な顔付き。厳しい雰囲気を纏っていた。


 「ただいま」


 父が声をかけてくる。瑠央と姫奈は同時に「おかえり」と返事をした。


 「もうすぐご飯できるよ」


 姫奈が明るく言う。父は頷いた。メニューのほうは、リビングに漂っている香りにより、言わずともわかるだろう。


 父はリビングを出ると、廊下へと戻った。ワイシャツ姿だったので、自身の部屋で着替えるつもりなのだろう。


 父の姿が見えなくなったところで、瑠央と姫奈は顔を見合わせ、息を吐く。どうやら疑われずに済んだようだ。ひとまず安心する。


 それからすぐにカレーは出来上がり、リビングのテーブルの上に並べられた。サラダとオニオンスープも添えられている。


 四年前に母の由美が他界してから、料理を含めた家事全般は、瑠央と姫奈の兄妹が担っていた。父は経営する病院の仕事で忙しく、家事もままならないので、必然的に二人の仕事となっている。


 料理は主に姫奈が作り、洗濯は瑠央、掃除などは家が大きいため、二人の分担作業だ。数年続いている作業なので、今では慣れたものだった。


 部屋着に着替えた父も食卓につき、一家三人の夕食が始まった。父は姫奈が作ったカレーを口に運びながら、二人に学校での様子や、成績のことを尋ねてくる。


 瑠央たちは、当たり障りなく返答を行った。二人共に生活態度は悪くなく、瑠央のほうは成績も部活動も優秀、姫奈も演劇部で活躍しているらしく、充実した学校生活を送っているとのこと。


 他愛もない会話だ。息子と娘共に、父と仲は良いほうであり、思春期特有の反抗期といった症状もないため、特に障壁といったものはなかった。


 もっとも、仲が良い理由に、母がすでに亡くなり、宗弘が唯一の親となっていることや、父が仕事で忙しく、あまり家にいないなどの環境要因が重なっている点が大きい。


 また、瑠央と姫奈の『関係性』が背後に隠されていることもあり、カモフラージュの一環として、父との良好な関係性を構築しようという無意識の思考が下地に存在するせいでもあろう。


 いずれにしろ、父からすれば、可愛い『立派な二人の子供』として映っているはずだ。


 やがて夕飯が終わり、食器を片付けたあと、瑠央は姫奈に勉強を教える運びとなった。


 これは夕食の席で、父の成績を問う質問に、姫奈が馬鹿正直に答えてしまったためだ。妹の成績を嘆いた父の願いにより、瑠央が教師の教鞭を取るハメとなる。とはいっても、時折、瑠央が勉強を教えているため、普段とあまり環境は変わらないが。


 勉強は姫奈の部屋で執り行われた。部屋の真ん中にあるピンク色のテーブルの前で、二人は隣り合って座る。デートでもしているように、二人の距離は近い。


 テーブルの上には、数学Ⅱの教科書とノートが乗ってあった。妹が最も苦手とする教科だ。


 「さあ、どこまで授業は進んだ?」


 瑠央が催促すると、姫奈は教科書を開き、指を差した。


 「この辺かな」


 妹が指し示したのは、連立方程式のところだ。高校入試の数学において、『一次関数』『図形の証明』に続く、三大重要単元とも言うべき学習項目である。


 「この教科書でわからないとこある?」


 「うん。だからここ」


 「今授業でやっているところだろ? 何でわからないんだよ」


 瑠央の指摘に、妹は唇を尖らせ、不満げに呟いた。


 「だって、難しいんだもん」


 瑠央はため息をつきそうになるが、ぐっと堪える。妹の反感を買いかねないからだ。不機嫌になったら、宥めるのにしばらく時間がかかってしまう。


 「わかった。他にわからないところは?」


 瑠央が訊くと、姫奈は頷いた。


 「うん。全部?」


 「え? 全部?」


 姫奈はこちらに身を寄せ、腕を絡めてくる。


 「だからゆっくりと、いつまででも教えて」


 姫奈は妖艶に微笑むと、上目遣いに見てくる。傾国傾城という言葉が脳裏をかすめた。絶世の美女は、国すら傾ける力があるのだ。まさに姫奈に相応しい故事成語である。


 「ああ。わかってる」


 姫奈の心情を悟った瑠央は、姫奈の頭を撫でて、口付けを行った。



 乳繰り合いながらの家庭内授業は進む。常にスキンシップを取りながらの勉強なので、進捗は遅いが、これも一興だ。


 とはいえ、この光景すら父に目撃された場合、彼は心底腰を抜かすだろうと思う。兄妹の枠を超えた、恋人のような振る舞いだからだ。


 だが、目撃自体の懸念は低いと言える。現在、二人とも服を着ているため、父の階段を上ってくる音がした時点で、すぐさま離れれば、容易に回避できるからだ。


 ただ、妹の部屋の扉は鍵が掛からないタイプなので、忍び足で上ってきたあと、ノックもせずに扉を開けられたら対処のしようがないため、リスクはあった。


 しかし、父がそんな真似をする意味もないので、とりあえず安全圏だと言えるだろう。


 勉強を教えて一時間程度が過ぎた頃だった。姫奈が唐突に話題を変えてきた。


 「ねえ。お兄ちゃん。エジプト神話って知ってる?」


 「エジプト神話?」


 瑠央は面食らう。いきなり何を言い出すのか。まさか勉強に飽きて、適当にさぼろうとという魂胆じゃないだろうな。


 だが、瑠央も結構疲れていたので、妹の雑談に付き合ってやることにした。


 「あまり詳しくはないけど、アヌビスだとかそういうのが出てくるやつだろ?」


 エジプト神話などのネタは、ソーシャルゲームなどでよくモチーフにされているため、ある程度は知っていた。ちなみに、アヌビスは確か、顔が狼で下半身は人間という半獣半人の『死』を司る神だったと記憶している。


 「さすがお兄ちゃん。色々詳しいね」


 「それで、そのエジプト神話がどうしたんだ?」


 瑠央が訊くと、姫奈はシャープペンシルを机の上に置き、こちらに身を傾けてきた。


 「今、学校の演劇部でエジプト神話を元にした劇をやってるんだけど、それが私たちに似てるの」


 「似てるってどのへんが?」


 「登場人物に大地の神ゲブと天空の神ヌトがいるんだけど、二人は兄妹でありながら愛し合っている仲なんだ」


 「へえ」


 「それでね、あまりにも仲が良すぎて常にエッチしていたせいで、大地と天空の間に隙間ができなくなったんだ」


 姫奈の話を聞きながら、瑠央の脳裏にイメージが湧く。広大な空を背景に、二人の男女が絡み合っている光景だ。その姿は瑠央と姫奈である。姫奈が上になり、瑠央に覆いかぶさった状態で、お互い貪るように性交を行っていた。


 二人の神がそんなだから、さぞや天は荒れ、大地は揺れ動くことだろう。


 「そこで激怒したのが、二人の父である大気の神シュウ」


 どうやら兄妹二人のまぐわいは、父親の知るところになったようだ。天と地がくっついたままなので、大気の神である父は当然、活動をすることができない。そのため、怒り心頭となる。


 「そして、シュウは二人の仲を引き裂いた」


 姫奈はどこか悲しげに言う。


 引き裂かれたせいで、天と地との間に隙間ができ、大気が生まれた。しかし、ゲブとヌトは離れ離れになってしまう。このあたりは、牽牛織女伝説(織姫と彦星)と似通っていた。


 「この時、ヌトはゲブの子供を身ごもっていたんだけど、二人のおじいちゃんである太陽神ラーも激怒していて、出産を許可しなかったんだ」


 兄妹で愛し合っていただけなのに、父も祖父も敵に回した二人。絶体絶命となる。


 「最終的にはどうなるの?」


 瑠央が訊くと、姫奈は悪戯っ子のように含み笑いをした。


 「内緒。自分で調べてみて」


 「なんだよそれ」


 肩透かしを食らった瑠央は、不満を漏らした。わざわざ出し惜しみするものでもないだろうに。


 瑠央が結末について質問しようとした時、階下から二人を呼ぶ父の声が聞こえた。風呂に入れだとかそんな内容だ。


 「じゃあ、私入ってくるね。勉強はこれで終わり」


 姫奈はさっと立ち上がった。どうも上手く勉強の時間を浪費させられたような気がする。


 瑠央はため息をつきながら、部屋を出ていく妹の背中を見送った。



 翌日のこと。


 谷花姫奈は、けたたましく鳴る目覚ましの音と共に起床した。


 手を伸ばし、アラームを止めたあと、ベッドから降りる。そして、部屋のカーテンを勢いよく開けた。朝日が全身を包み、姫奈は暖かい気持ちに覆われる。


 いつもの朝のように、今日もこれから家族三人分の朝食と弁当を作らなければならない。しかし、その前に――。


 姫奈は部屋を出ると、そのまま向かい側にある兄の部屋の前に立った。そして、ノックもせず、扉を開けて中に足を踏み入れる。


 兄はまだ就寝中のようだ。カーテンを閉め切ったままなので、部屋の中は暗室のように薄暗い。


 姫奈は先ほどの自身の部屋と同様、カーテンを開けた。すぐさま部屋の中にまばゆい光が満ちる。しかし、兄はまだ起きなかった。


 姫奈はベッドへと近づき、布団の中をのぞき込んだ。すやすやと眠った状態の兄の横顔が見て取れる。


 兄の顔を確認した途端、姫奈の心に春の風が舞い込んだ。胸がときめき、脈拍が上昇する。


 やっぱりお兄ちゃんは素敵だ。そう確信する。切れ長の目に、美しく通った鼻筋。ギリシャ神話に登場するアドニスのような、優美なフォルムを持つ美少年である。


 学校でもさぞかし、モテていることだろう。


 兄の寝顔は何度も見ているが、いまだに飽きなかった。いつまででも眺めていられる。とはいえ、さすがに時間が差し迫っていた。名残惜しいが、起こさなければならないだろう。


 「おはよう。お兄ちゃん」


 姫奈は兄の頬にキスをした。瑠央は薄っすらと目を開けると、目の前にいるのが姫奈だと知り、クールな微笑を浮かべた。


 「おはよう」


 瑠央は、返事をするなり、こちらの手を掴み、引き寄せた。姫奈は小さく悲鳴を上げ、瑠央の胸元へと倒れ込む。


 二人は抱き合う形になった。それから、お互い見つめ合い、やがて静かに唇を重ねる。


 少しの間、姫奈は兄の唇を味わった。甘美で逞しい、幼い時から知っている兄自身の感触。


 愛おしい時間はすぐに終わりを迎えた。二人は唇を離す。


 もうそろそろ朝の支度をしなければならない。このままセックスに進展したい気持ちだったが、父もすぐに起きてくるはずだ。


 兄も同じ気持ちのようで、名残惜しそうである。しかし、気を取り直したのか、こちらの肩を優しく叩くと言った。


 「さあ、朝食を作ろう」


 瑠央は姫奈の体を抱き起こした。



 二人共に制服へと着替えたあと、協力して、三人分の弁当と朝食を作る。妹は中学校だが、給食がないので弁当は必須、高一になる瑠央は言わずもがなだ。


 父は、病院の勤務体系次第では弁当を必要としないが、大抵は作らなければならない。病院にも出前や仕出しの弁当があると思われるものの、自分の息子たちが作った弁当を食べたいらしく、毎回求められていた。


 弁当と朝食が完成したところで、姫奈が口を開く。


 「お母さんにもご飯あげなきゃ」


 「そうだな」


 瑠央はカウンターに置いてあった仏飯器を手に取り、白飯を盛り付けた。


 「行こうか」


 白い小さな山を帽子にした仏飯器を手に持ったまま、姫奈と共に一階の奥の部屋へ向かう。そこにあるのは、八畳ほどの和室だ。


 襖を開き、畳張りの部屋へと入る。奥には、取って付けたような床の間があり、その隣に仏壇が備え付けられていた。


 瑠央は仏壇に仏飯器を供え、正面に座る。姫奈も制服のスカートを正しながら、隣にちょこんと正座をした。


 線香をあげたあと、二人は目を瞑り、手を合わせる。少しだけ、静けさが訪れた。大きく取られた和室の窓からは、長閑な雀のさえずりが聞こえてきていた。


 やがて瑠央は目を開けた。先ほどよりも部屋が明るく感じられる。瑠央は、仏壇のちょうど真上に位置する場所に飾られている母の遺影を見上げた。


 息子の自分でも、母の由美は綺麗な人だと思う。はっきりと、姫奈が母似であることが証明されていた。


 母が亡くなったのは、瑠央が小学校六年生の時。姫奈に至っては、四年生だ。くも膜下出血で、突然帰らぬ人となった。


 当時は、まだ幼かったせいか、実感として湧かず、母が旅行にでも出掛けているかのような錯覚を覚えていた。


 月日が経つにつれ、その感覚は薄れ、剥き出しの傷口のような現実を受け入れざるを得なくなった。


 さすがに四年も経つと、悲しみは霧散しているが、今でも夢にみることはある。


 ――もっとも、当時から続く瑠央と姫奈の関係を知らずに逝けたのは、不幸中の幸いだったのかもしれないが。


 「今日も学校頑張るね」


 姫奈が母に語りかけた言葉を皮切りに、二人は立ち上がり、和室を出た。



 「行ってきます」


 朝食を済ませ、弁当を鞄に入れてから、二人はリビングを後にする。


 リビングには、父がまだ残っていた。本来なら二人よりも早く愛車のシボレーで出勤するはずだが、今朝はなぜか家を出るのが遅かった。何か雑事でもあるのだろうか。


 父は自室にあるパソコンと、病院の医局のパソコンをクラウド上で繋げている。出勤前にちょっとした作業があるのかもしれなかった。


 もっとも、父はパソコン関係に疎く、クラウドに繋げるのすら瑠央の手を借りたほどだった。おそらく、アカウント管理もずさんであると思われた。病院の院長が、その体たらくで大丈夫なのかと少し不安になる。


 父を家に残し、瑠央と姫奈は揃って、玄関から外へと出る。目の前には、コンクリート造の玄関アプローチが広がっていた。先にある門まで、結構な距離がある。


 谷花家の自宅は、東京の千代田区に建っていた。六番街という高級住宅街が立ち並ぶ一角である。


 家屋は、SE講法によって造られた鉄筋鉄骨の二階建て。SE講法であるため、内部は無柱空間を大きく取ることができ、窓も広く開放的な家となっていた。


 電動シャッター付きの車庫には、父の愛車であるシボレーが停まっている。この時間はいつも車庫内は空だが、こうして停まっている光景を見ると、何だか違和感を覚えてしまう。


 二人はアプローチを通り、門を開けて歩道へと出る。通りにはあまり人がいなかった。


 二人は並んで歩く。手こそ繋いでいないものの、少し距離は近い。周囲の目からは、さほど不自然には映らないだろうが、無意識にくっつく傾向が二人にはあるので、それなりに自重しなければならなかった。


 瑠央は姫奈と雑談を交わしながら、通学路を進んだ。姫奈が通う中学校は徒歩圏内だが、瑠央の高校は文京区のほうにあり、JRを利用しなければならない。つまり、姫奈とはそこでお別れなのだ。


 一緒に暮らしているため、家に帰れば再会できるが、少しの間でも姫奈とは離れたくなかった。


 やがて、駅前の交差点に差し掛かる。ここまでくると、人通りも多く、混雑が著しい。


 二人は立ち止まり、お互い見つめ合った。


 「じゃあ、また夕方に家で」


 「うん。楽しみにしてるね」


 妹も名残惜しそうだ。このままキスしたい気持ちだったが、さすがに公衆の面前だし、自宅近くであるため、誰が見ているのかもわからない。二人の関係が発覚したら終わりなので、ここは我慢だ。


 瑠央は姫奈と別れると、駅へと向かって歩いた。

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