第12話 弱い女と善人たち

 上の階に住む淑子の家の玄関に、男物の靴があった。

 吾郎兄ちゃんが帰ってきているんだと恵は嬉しくなったが、くたびれたスニーカーは吾郎らしくない。

 目を上げると、宇野高之がいた。


「あ、ええと」

「……ええと、お邪魔します」


 部屋に上がると、菓子が焼ける甘い香りが漂っている。


『お菓子を作ったから、食べに来る?』

 淑子からラインをもらった時は嬉しかった。

 自治会以来、淑子も鈴音も会社で残業と出張が重なって、こうやって部屋に入るのは久しぶりだったのだ。


 それなのに、何故宇野高之がここにいるのだと、その楽しい集いに水が差されたようで、恵は顔に出さずに不貞腐れた。

 せっかく、鈴音さんが買ってくれたワンピースを着て来たのに。

 白石の死体発見者として、ずぶぬれのままで警察署へ行ったとき、その着替えに鈴音が買って来てくれたワンピースだった。


 代金を払おうとしたら『バッグだの何だのって、私の巻き添えくわせたお詫び』といって受け取ってくれなかった。

 今度会う時にでも、着て見せてちょうだいとラインにあったので、この機会に、このワンピースを着て来た。


「鈴音さんも来るわよ」


 ワンピース似合うわねと、淑子が微笑みに目を細めた時だった。


「おじゃましまー……」


 鈴音が玄関に立っていた。

 うわお、と嬉しそうに恵のワンピース姿を見たが、高之を見た瞬間一変した。


「お義母さん、何でコイツがここにいるんです?」


 鈴音は、尖った視線を高之に突き刺した。


「お義母さんと恵ちゃんは、私のモノです!」

「あなたには吾郎がいるでしょう」


「ゴローさんは私のモノじゃありません。私がゴローさんのモノなんです」

「ややこしいワガママ言わないで、仲良くしなさい」


 まるで、幼稚園児に注意する園長先生だった。


「ちょっと家具を動かしたくてね。高之君に力仕事のアルバイトをお願いしたの」

「うー」

「おやつにシフォンケーキ作ったから、3人とも手を洗ってきなさい」


 今日だけではなく、淑子はたまにこうやって、高之に仕事を頼んでいるらしい。

 バイト代以外に手料理をご馳走してもらっているのだと、ケーキを食べながら漏らした高之へ、鈴音が嫉妬の塊と化した。


「まさか、ハンバーグとかエビフライとか、ロールキャベツとか」

「ま、まあそんな感じ……クリームコロッケとか、すごく美味しくて、つい」


 鈴音の気持ちは分かる。

 だが、怯える高之が気の毒になった。恵は話題を変えた。


「お義母さん、もう体調は良いの?」

「え?」

「こないだ外を歩いているの見かけたから、ショックから立ち直ったかなと」


 え、ああと高之が呟いた。


「……なんか、ヤバいよあの人」

「前からじゃん」


 こら、鈴音さんと戒める淑子。

 この二人をよそに、高之は頭をたれた。


「独り言をぶつぶつ言っているんだ。『チズ』とかなんとか、文脈からしたら場所とか調べる『地図』も変だし、人の名前かな」


 淑子の表情が消えた。


「隣の部屋は空き家なのに、ドアを叩いていることがあったし、あの人なんかおかしい。オヤジにそれ話しても、投資とかセミナーでそれどころじゃないって、放っとけしか言わないんだ」


「高之君のお父さん、団地の人たちに色々投資やお金の相談とかに乗っているって、噂は知っているけど、忙しくても放っとけだなんて冷たいよ。ひどいじゃない」


 父の顔が浮かぶ。

 母の病床に、満足に寄り添えなかったと今でも後悔して、悔やみ続けているのだ。


「元本保証、利回り30%の投資話に夢中なんでしょ」


 鈴音が毒を吐いた。


「最近、アンタの父親が持ち込んだ投資話に、団地全体が浮かれているよね。絶対に儲かるとか、資産の運用にそんな話があるかっての。ねーお義母さん」


 まあ、と淑子が呟いた。


「上手くやれば、そこそこね」

「お義母さん、まさか」


 生クリームをすくう鈴音のフォークが止まった。


「その投資の誘いに乗ったんですか?」

「別に誘われちゃいませんよ。でも株式なら前からやっています」


 淑子は、階段ダンスを見やった。


「大きな儲けは無いけど、吾郎の大学費用の捻出と、趣味の骨董品を集めて、こうやって貴方たちをおやつに呼べるくらいはね」


「……お義母さん。あのラリックの飾り皿も株ですか? このヘレンドのカップも?」

「そうね。株で買えたのが大半かな」


 恵は以前から思っていたことがある。

 今使っている、持ち手が唐子になっている中国風の紅茶茶碗といい、仲の良い金持ちの同級生の家と、淑子の家の調度品や装飾が共通しているのだ。


 一度、淑子の家にあるものと同じ飾り皿を見て「あ、柿右衛門」と言ったら「高校生なのによく知っているね」と、その家の人に恐ろしく感心されたことがあった。

 そして、その家ではキャビネットの奥に保管されているような食器を、今みたいに淑子は普段使いにしている。

 マイセンのブルーオニオンの大皿は、鍋に入れる野菜専用だ。


「それにしても、利回り30%か」


 淑子が呟きに、高之が頭をたれた。


「本当のことを言うと、俺にもオヤジの投資話は胡散臭く思えるんだ。投資とか運用とか、俺には良く分らないけど、おふくろはそういう話が嫌いだった。金は何かの対価で得るのが自然な形で、金を動かすだけでカネを生む、そのメカニズムが分からないから胡散臭いって。いや、お金の運用はアリだと思うよ。でも、必ず儲けられるって、なんの根拠があって言い切れるのか、そう思えるオヤジの考えこそが胡散臭くて、怖く思えるんだよ」


 それにさ、と、高之は大きなため息を吐いた。


「前に仕事で失敗したのも、変な投資話に引っかかったのもあるだろって。あのひと、学習能力ないわ」


 恵は、ケーキを食べる手を止めた。

 この時、初めて高之に『大変だな』と感じたのだ。

 そして改めて、高之にのしかかっている境遇に考える。


 元々仲良くない家族だったとはいえ、父の浮気の手伝いという決定打で、実の母から疎遠にされた。その後に一緒に住んでいる父と継母とも上手くいっていない。

 子供にとって、親は一番傍にある人生のモデルケースだ。


 親は子供にとってモデルでもあり、生活の港で核になる。親に従うか反抗するかは様々で も、親の姿を通して子供はモラルを知り、考え、行動するのだ。

 だけれど、高之は父親をもう頼りにはしていない。


 家族ではなく、人として冷静に父親を見ているのは子供の精神的な自立でもあるが、その一方では寂しいものがあった。

 そんな姿を見れば、今の高之にとって淑子がどんな存在か、恵には想像がついた。


 彼の気も知らず、邪魔者扱いしたことに罪悪感が湧く。

 その横で、鈴音が言った。


「アンタのオヤジ、投資で儲けが出るってそこまで言い切ったなら、近所の手前、授業料を出して息子をきっちり高校卒業させるわよ。そこは良かったじゃん」


 高之が、初めて鈴音の言葉で笑った。


 その高之の通っている高校を恵が知ったのは、学校からの帰宅途中、団地の路上だった。

 アスファルトの上に落ちている、革の定期入れを恵は拾った。

 学生証が入っていた。


「宇野君のじゃないの」


 恵の女子高と反対方向にある、共学の私立大学付属高校だった。

 偏差値も良いが、経済力の方が世間で知られる学校だ。


「へえ、実はああ見えて、アタマ良かったんだな」


 失礼なことを考えつつ、学生証を拾った事をどう本人に知らせるか考える。

 定期も一緒に入っている。落としているのが分かったら今頃焦っているだろう。

 しかし、高之とはラインもしていないし、メールアドレスも知らない。淑子なら知っているかもしれないが、今は仕事中だ。


 恵は、団地の端を見やった。別にいちいち知らせなくても、これが本人の手に戻ればいいのだ。7号棟の宇野家の郵便受けに入れてしまえばそれで良い。

 明るいが、夕方近い時間だった。日暮れに沈む7号棟に恵は向かい、棟の郵便受けの前に来た。5階の宇野家の名札を探す。


「確か、5階……」


 5階の郵便受けは宇野家以外に名札はなく、うすら寂しいものがある。

 1階から4階まで、郵便受けの名札は全て埋まっているのに、5階の郵便受けは生活感が欠落していた。

 恵は、いつか鈴音と最初にここに来た時の、5階の奇妙な肌感覚を思い出した。


 ――無人なのに、視線だけが渦巻いているような。

 少し、寒気がした。闇に囲まれたような気を恵は振り払った。


「郵便受けなら、家族の誰かが開けるでしょ」


 高之の定期入れを郵便受けに入れた。

 帰ろうと振り向いた恵は、棒立ちになった。

 女がいた。


「!」


 頭に電気が走った。

 あの、黒いセーターと白いスカートの女性。

 女は恵を見た。そして階段に足をかける。

 階段を上がっていく背中を、恵は見つめた。すぐその背中を恵は追っていた。


 間違いない、あの白石の傍にいた女だ。

 追ってどうする? 追いついて何をするのか、話をしたいのか、自分でも考えはまとまっていない。


 それでも、あの大雨の中に立っていた『異形』が目の前に、しかもはっきりと存在している。瞬き一つの間に消えた、あの女の素顔を見たい。

 女は階段を昇る。恵はそれを追う。

 女は歩いている。恵は駆け上がっている。


 それなのに追いつけない。追いついて、追い抜きざまに顔を見たいと思っているのに、どうして追いつけないのか。

 2階には生活の気配があった。

 3階にはテレビの音が聞こえ、4階では人の声がある。


 5階。

 女が階段を昇り切った。その瞬間、全ての音と生活音が消えた。

 女が廊下を歩く。503号室の宇野家の客かと思った。

 それ以外は空き家だ。


 しかし女が立ったのは、502号室のドアの前だ。そして中に入った。


「え?」


 恵は目を疑った。

 ドアを開けるには、鍵を開けてドアノブを回すはずだ。

 そしてドアを開ける。 団地のドアは外開きだ。

 開けば必ず、ドア扉の面が目に入るはずだった。


 ――すり抜けたとしか、思えない。


 502号室の前に立った。

 何の変哲もない、只のドア。自分の家のドアと同じ色と形。

 女は何者なのか。幻に似た現実か、現実に似た幻か。

 瞬き一つ。そして悲鳴が凍った。


 女が目の前にいる。

 恵の目の前に、ドアが迫った。


 ――怖い。


 外は怖い人たちばかりいる。外は嫌だ、怖い。

 体が弱いから、走ってもすぐ疲れるし、気分が悪くなる。何かやりたいことや言いたいことはあっても、声が小さいからってバカにされて、相手に反対されたり何か言われたら、ケンカしたくなくて、言葉が引っ込んでしまう。

 怖いから、外に出たくない。


 ――女児がいた。


 他の皆とついていけずに取り残されてしまう、その劣等感がやがて恐怖に育ち、外に出られず内側に引きこもる。

 味方は、母親だ。

 父親の姿は見えない。


 母親は女児のゆりかごで、優しい毛布だった。

 母の厚い庇護のもとで女児は育つ。


『ちーちゃん』


 母親はそういって女児『ちーちゃん』をいつでも守ってくれる。ちーちゃんをいじめる者は、子供も大人も関係なく追い払ってくれる。


 ちーちゃんが怖い目に遭わないのは『ママ』のおかげだ。

 ちーちゃんにとって、ママは温かで優しい逃避場所で、安全基地だ。

 ちーちゃんは大きくなってもママの子供だ。ちーちゃんはずっとずっと、これからもずっとママと一緒にいる。それがママの望みで、ちーちゃんの幸福。


 それなのに。

 葬儀の風景が見えた。

 ちーちゃんには、ママが死んだという事実が呑み込めない。

 参列者の声が、無慈悲に周囲を飛び交う。


『出棺します』

『さあ、最後まで付き添ってあげて……』


 ママを焼かないでと泣いた。

 だけどみんな無情だった。

 ママとずっと一緒に住んでいた部屋に、知らない人たちがやって来た。

 突然外に引きずり出された。


『今のままじゃ、アンタは駄目だよ』

『仕事は? 結婚は?』


 ママという防波堤が亡くなった時、次々とぶつけられる質問や攻撃にちーちゃんは耐え切れない。

 何といって答えて良いのか分からないのだ。今まで、ママが全部答えてくれて、考えてくれていたから、何も分からない。


 抵抗も出来ない。抵抗する術も持たない。

 カラスにつつかれる案山子のように、突っ立っているだけだ。


『あんた、お母さんはもう死んだんだよ』

『しっかりしないとダメだろう』


 集会所に呼び出された。悪い事は何もしていないのに、怖い顔をしたおじさんやおばさんが、ちーちゃんに怒っている。

 お母さんは死んだのだと、何度も言われた。

 そんなこと聞きたくないのに。


 怖くて悲しくて、もう集会所に行かないと決めたら、電話が毎日毎日、何度も何度もずっと鳴り響く。電話に出ないと頭が壊れる。

 出たら、電話口で怒られる。


『何で来ないの』

『みんな、あなたのことを心配しているのよ』


 言葉は心配と正義、でも顔は軽蔑と好奇心だ。

 心配しているって言いながら、皆私を踏み台にして、暇つぶししているだけだ。親切顔で意地悪をしているだけじゃないの。


 毎日毎日毎日毎日、電話が鳴り響く。出ないと切れて、また鳴り響く。

 電話のベルが、インタホンの音が心を叩き、蝕み、壊す。


『あかわさーん、いるんでしょ?』


 追い払ってくれるママはもうはいない。

 孤立無援の外からドアが叩かれ、チャイムが鳴る。

 たまりかねて外に逃げ出したら、知らない住民が次々と襲い掛かる。


『仕事は見つかったの?』

『生活はどうしているの?』


 お見合いの話がいるからと腕を掴まれた。

 逃げたら、自治会の人間たちが怒っていると噂が聞こえてきた。

 怖い、怖い。助けてママ、あいつらを追い払ってよ。

 逃げたい、でも逃げる場所が分からない。


 怖いよ、怖い。

 大きらいだ、アイツら。

 うるさいんだよ、ほっておいてよ構わないでよ、だいきらいよ。

 天国のママへ手紙を書いた。この団地の人たちが、どれだけいじわるでざんこくで、おそろしいやつらか。


 どれだけわたしをいじめて哂って追い詰めたか。

 あのジジイたち、あのおんな、自治会の奴ら。

 集会所にいた奴らは全員のろってやる。

 ころしてやる。のろってやる。


 ――黒いセーターと白いスカートの女が、天井の鴨居にロープをかけている。


 茶色の木椅子に乗った。


「やめて」


 手触りのある幻影に、恵は喘いだ。

 絶望と憎悪、母親への思慕と狂気が、自分の視線と重なっている。目の前にある縄の輪を掴んで首を入れた、肉に縄がめり込んだ。


 足の裏で、椅子の背を蹴る振動を感じた。

 首に重力がかかり、首を引きちぎる勢いで一気に引き締まるロープ、がくんと落下する視界。

 首の激痛に、呼吸が出来ない。


 音が乱入した。

 視点が変わっている。部屋の片隅で、首を吊った女を見ていた。


「アカワさん!」


 部屋に飛び込んで来た女に、恵は声を失った。

 おばさん?

 そして、もう一人の女が入った。そして白石と久代が。

 自分が見ている光景に、恵は理性でなんとかつじつまを合わせようとする。その間にも事態は進んでいる。


『救急車!……』


 淑子ともう一人が外に飛び出す。

 白石と久代が部屋の中に残り、呆然と死体を見上げていたが、やがて白い封筒に気が付いて、中身を読む。

 恵は、目を疑った。

 久代はそれをポケットに押し込んだのだ。


『これは、皆に見せてはいけませんね』

『ええ、我々自治会に対する最大の侮辱です。恩をあだで返すとはこのことですよ』


 ――待って、酷いよ。

 恵は叫んだ。

 だが夢の中の叫びだ。届くことはなかった。


 いきなり、視界が変わった。

 団地の廊下のコンクリート。べったりと腰を下ろして座り込んでいる自分に気が付いたが、恵に立ち上がる力はなかった。

 まるで、突然違う舞台に放り出されたようだ。頭の中だけで時間旅行をしたような、妙な酩酊感すらある。


 思わず、首元に手をやった。


「おばさん」

 恵は口を動かした。

 自分が見た生々しい幻覚のなかに、間違いなく雪村淑子がいた。若かったが間違いなく淑子だった。


 しかも白石が生きていて、久代も若かった。

 恵は頭を振り、体を軋ませて立ち上がろうとした。


「何よあんた!」


 目の前に、女がいた。


「何、ここで何をしているの!」

「え、あの」


 女の形相に、恵は面喰った。

 高之の継母だとすぐに分かったが、彼女が自分に激昂する理由が分からない。

 家の前で座り込んでいる不審人物と思われたのだと、その誤解を解こうと恵は口を開きかけたが。


「チズさんに、会ったのね!」

「え?」


「会ったんでしょう! チズさんに、何を話したの、どうしてアンタがチズさんと会ってるの? なに、何を話したの? 言いなよ!」


 制服の襟を突然つかまれ、引きずり上げられた。

 継母の目は真っ赤に燃えたぎっている。


「どこにいたの、チズさんは今どこにいるの? あの部屋? ねえ、部屋にいるの?」

「それは……っ」


 襟ごと首を圧迫されながら、恵は指を動かす。

 そこに、あなたのすぐ後ろ。

 黒いセーターの女は笑っていた。腹を抱え、髪を振り乱して笑っていた。恵と継母を指さして、おかしくてたまらないとばかりに笑っている。


 見ちゃいけない。

 恵は目をつぶった。

 見たら、きっと怖い事が起きる。


「チズさんから離れろ! 消え失せろ、このメスガキ!」


 継母の罵声と、女の笑い声が重なり合う廊下の中で、恵はきつく目を閉じた。

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