2025年1月1日。にゃんこ支離滅裂2
お寺へと神社へと向かって歩いていると、というか実はどこにそれがあるのかは分からないので、街中を今あるいていると、いきなり腹を蹴られた。まあ軽くだったから良かったのだが、「どこ歩いていやがるんだ。この猫野郎」と言われたので、僕はその後ろ姿に向かってダッシュして猫キックをかました後、猫ダッシュでその場から逃げて、路地裏へと隠れた。そして身を潜めていたら「あんた、凄い猫だね。やるじゃん」と声を掛けられた。その声の主は何やらサンタの格好をしていた。なぜ新年にサンタの格好をしているのかは分からないがその声色は優しく、それでいて落ち着く、まるで猫まんまのような安心感を僕に与えた。「にゃんだ。にゃに用だ。にゃに奴だ」と僕は言ったが当然猫語は聞き取れるはずがなく、「可愛いね。君は。愛嬌があるよ。と同時に臭いし、目が凶暴だし」と飴と鞭の言葉を一文の中にちりばめ僕の心はラビリンスに彷徨った。「まあ聞いてよ。私は敵じゃないよ。スカウト。そうスカウトに来たんだ」とそのサンタは言った。そのサンタの主は女の声だったが、実際に女かどうかは分からない。性転換をしている可能性もあるし、地声が高いだけかもしれないからだ。そんな事は僕にとってはまあ、どうでも良いのだが、スカウトという響きに僕の自分が普段から持っている僕は普通の猫とは違うという自意識過剰気味の自信をえらく刺激されて僕は「にゃん」と返事のオッケーを返した。「ありがとう。猫語は分からないけど、たぶんそれオッケーって意味だよね」僕とサンタコスプレ人間の心が初めて通じた瞬間であった。僕はサンタの頭に乗ってサンタに連いて行った。「くさっ、くさっ」歩きながら呟くサンタに僕は向かってきて、首筋をがぶっ、て甘噛みと本噛みの中間の強さで噛んだら「あっ、そこはだめ」などと言いながら嬉しそうな顔をしていたので、僕は噛むのをやめたらどこかがっかりしたような顔をしていて複雑な事情を抱えているサンタなんだろうなと僕は同情した。
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