第2話 家族で食べると美味しいよね!
どうやら異世界転移しちゃったっぽい我々一家ですが…そんな中場違い感満載な発言をした妻の
出会った時から変わらずにほわほわとした雰囲気とあどけない可憐な顔(童顔って言うと怒られる)
ゆるくウェーブのかかった琥珀色のふんわりとしたロングヘアーは、今は軽く纏めてある。
とても4人の子供が居るとは思えない程に可愛い過ぎる自慢の愛する妻だ。好きだ!
「ほら、煮え過ぎちゃうとお肉硬くなっちゃうし…椿ちゃんの好きな椎茸さんもいっぱい入ってるよ?食べるでしょ?」
「ん。食べる!…嬉しい。」
父親の自分譲りの黒髪が良く似合うクールビューティーちゃんだ!
小さい頃は「ぱぱとけっこんしゅるの!」なんて言ってべったべたに甘えて来てくれたのに…今じゃ口数も減って来て…ぱぱ寂しい…。
けど良いのだ!俺の人生の目標の1つ「娘にパパのパンツと一緒に洗濯するな」と「パパが入った後のお風呂は汚いから嫌」を言われないという目標は今の所順調だから。
口数が減っても可愛い可愛い娘である事には何の変わりないのだから。
「ふっ…この深淵の中でもなお、静かに立ち向かうとは。我らが一族の血を受け継ぐ者として、その姿はまさに闇を断つ者の如し!常人には理解できぬ、その眼差し。汝こそが闇に染まりし者だな。…くくっ」
「ありがとう。」
淡々と答える椿。
その横で姉に良く似た黒髪の前髪に手をやり、痛い呪文を唱えてるのは我が長男の
いやね、自慢じゃないけど父さんも中々の厨二病患者だったよ?自称だけどさ。
けど蓮くんは父さんを越えて来たね!流石我が息子だよ!
厨二言語が父さんより高等過ぎて何言ってるか最近ちょっと父さん分かんないだよー。
けど仲が悪いわけじゃないよ?むしろ新旧オタク同士!この年齢にしては会話はある方だと思いたい。
「ママぁ!あんにもよそって〜!」
「…ぼくもおにくたべたい…あとしゅんぎくも…」
可愛らしい2つの声が聞こえた。
我が家のアイドル的存在!双子の
今年から小学校に入学したピカピカの1年生。
母親譲りのゆるふわの髪質を持った天使達!
いや…我が子は四人共天使だ!
「はいはい…ちょっと待っててね?ほらアナタも食べるでしょ?すき焼き…好きですものね?」
湯気の立つすき焼きがよそられた小鉢を悩殺的な笑顔で渡してくる妻…かわいい…かわいい…。
あぁ…幸せだなぁ…。
愛する家族との他愛もない…けどかけがえの無い至福の時間に幸せを噛み締めていると
「うぉっほん。」
その場で誰よりも大きな声に、ふと自分達の置かれている状況を思い出したのだった。
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