第3話 覚悟?最初から決めているが?

『メリットとデメリットか...確かに話さないのは不義理だったな!

 すまなかった!今から話させてもらう、私以外がだがな!』


『メリットは私から話させてもらおうか、どれから話すべきか...

 まず一つは、君が感じている退屈は少なく無くなることだろうか。

 これは確実に言える、神である我々が保証しよう。

 次に、死属性の強さを挙げさせてもらおうか。

 死属性は生命属性と共に特殊属性に分類されており、希少な才能になる。

 それに加えて、先ほど話したようにほとんど使い手がいないことによる、

 情報的な有利さや奇襲性能の高さなんかもメリットに挙げられるだろう。

 さらに言うなら、研究がされていない属性のため、研究のしがいもあるだろう...』


『他にもあるよ!えっとね、えーっとね!

 一時的にでも滅びを遅らせるために送り込むからね!弱いと意味ないの!

 だから君の才能はとんでもなく強くするの!鍛えれば最強になれるよ!

 そこに私達の加護もあげるからね!強くないわけないの!目指せ最強なのよ!』


『メリットばっかりすね、じゃあ俺の方からはデメリットを語らせてもらうっすよ

 まずは、死属性を持った者の現状から話させてもらうっす

 残念なことに差別や迫害されてることが多いっす、馬鹿ばっかりすよね

 協力すればもっといろんなことができるのに、頭が残念なやつばかりっすよ

 他にも、希少性が高く研究もされてないことはデメリットにもなりうるっすね

 魔法が体系化されてないってのは、自分で考えていかないといけないっすからね

 メリットでもあるっすけど、最初に使える魔法の幅が狭いのはデメリットっすよ

 あとは、今回は勇者召喚の儀式してるところに紛れて送り込むんすよ

 そこから離れるまでに属性のことがバレてしまうと、君は殺されてしまうっすね

 これも明確にデメリットだと思うっすね、別の属性に偽装はするっすけど...

 考えて動かないとバレてしまうっすよ、それだけ死属性は特徴的なんすからね』


『こんな感じだろうな!どうだろうか、ゆっくり考えてくれ!

 私達の情報をしっかりと噛み砕いた上で、答えを聞かせてほしい!』


「ありがとう、大体わかったよ。

 少し考えさせてもらおうかな、ところで俺の思考は読まないのか?」


『読むわけがないだろう!今回は私達が依頼する側だ、身勝手にもな!

 そんな相手に失礼なことはしないさ!』


「なるほど、配慮に感謝するよ。ちょっとだけ待っててくれ。」


情報がかなりあったが、一番気になったのは、最後のデメリットの部分だ

おそらく、本来は伝えたくない情報のような気もするが、しっかりと教えてくれたことに好感が持てるな

最初の真面目そうなやつはめちゃくちゃに真面目そうだったし、元気なちっこいやつは頑張って伝えてくれてた

そしておそらく、最後のチャラそうな神は相当仕事ができそうだな


まぁ、いいだろう、答えは最初から決まってるんだ。だらだら引き延ばして良いことは無いに決まっている




















「答えは出た、その依頼を引き受けようと思う。

 だが、もっと貰える力と世界の詳細について教えてくれよ。

 あんたらの世界に行って力も使えずに、すぐ死にたくはねぇからよ。」 

 



 


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