第2話 世界のために動く邪神っていう矛盾

「...で、結局何をしてほしいわけ?

 流石に何も聞かずに頷けるほどこっちだって馬鹿じゃないんよ」


『勿論だとも!できるだけ簡潔に説明するので、どうか聞いてほしい!』


『簡単に言えば私達の世界はゆっくりと滅びに向かっている。

 このままではそう遠くない未来に滅びを迎えるだろう。

 本来なら私達が手を出さなくとも、自体は良くなるはずだった...

 だが、状況は一向に良くならず、悪化するばかりだ。

 この事態を重くみた私達は遂に行動に移すことにしたというわけだ。

 ...私達が動くのは相当だということをどうか理解してほしい。』


『そうなんだよね、人の言葉を借りるなら私達は邪神・悪神の類になるの!

 そんな私達が人類を救う義理なんてないんだよ!本来なら!

 でも、今回は世界が滅ぶらしいの!私は良く分かってないけど!

 世界が滅んだら私達だって面倒だから、私達が動いてるの!』


『今回の世界が滅ぶ原因は、属性のバランスが乱れてることによるんすよね

 具体的に言えば、死属性が圧倒的に足りてないんすよ

 死は皆が恐れるものなので、ある程度は仕方ないんすけどやりすぎてるっす

 結果的に死属性が足りずにまとめて滅びそうなんだから馬鹿っすよね

 しかも、誰も気づいてないんすよ...俺達以外は』


『結論として、誰かに死属性の適正を渡し移り住んでもらうことを考えた!

 そして、君が最も適正の高い人物だったということになる!

 そして、今一度お願いしたい!どうか、世界を救ってもらえないだろうか!』


かなり切羽詰まってる状況のようだな

だが、まだ頷けるほどではない、しっかりと見極めなければ...

滅びる世界と運命を共にする気はこれっぽっちも無いからな


「まぁ、大体わかった...状況が絶望的ということ、俺に適正があること...

 だがまだ分かっていないことも多い。だから、あえて聞こうと思う。

 教えてくれ、貴方達からみたこの件のメリットとデメリットを...

 それを持って判断させてくれないか?」


質問はこれでいいか、さぁどう答えるかな...

答え方や答えた内容から神視点からの考えなんかも分かるかも知れない

何にしろ、誠意とこの提案に乗るだけのメリットを提示して欲しいところだ

場合によっては、もっと引き出せるかもしれないし、聞いといて損はないだろう
























もう受けるつもりしかないけどな

ちょっと考えただけで、退屈しなさそうなことが分かるだろ、こんなのは

やっと刺激的な暮らしが送れそうだ

......楽しみだぜ、全く











 

 

 

 




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