第6話 新婚初夜と朝食
「はぁはぁ、フドラくん、凄い……ハァハァ」
虫食いだけど、前世の記憶があって良かった。
だからこそ、色々な事が出来る。
下半身に口をつけた時に真っ赤な顔をして首を振る姿。
乳首を口に含んだ時にのけぞりながら悶える姿。
それが年上なのに、凄く可愛く見える。
「あっあっ、そんな所迄……舐めなくて良いから」
今の俺は、アイシャさんの足を手に取り、足の指を丁寧に1本1本舐めあげて、しゃぶっている。
多分イザベルと結婚してもこんな事はしなかったし、やろうとは思わなかった筈だ。
だが、相手がアイシャさんだと普通に出来てしまう……
人間って、男って現金なんだな……本当にそう思う。
足から太腿、お腹に舌を移動し今は首筋に舌を這わせている。
「ああっ、そんな、フドラくん、せつないの、お願い抱き着かせて」
抱き着いてくる、アイシャさんの綺麗な顔を眺めながら……腰を落とし挿入して腰を振る。
そして俺もアイシャさんも8回目の絶頂を迎えた。
◆◆◆
気がついたらもう、明け方。
俺の腕の中でアイシャさんがこちらを見つめている。
「フドラくん……凄いね、本当に私の事好きなんだね……だけど私もうお嫁にいけない位凄い事されちゃった」
「アイシャさんはもう俺のお嫁さんでしょう?」
「そっか、そうだよね!」
俺にそう言って貰いたかったから言ったのが良く解る。……赤い顔して凄く可愛い。
「それに新婚初夜なんだから、この位仕方ないんじゃない?」
婚前交渉は兎も角、今日が実質上の新婚初夜、お互いに乱れてもいい筈だ。
「そうだよね……私、婚前にあんな凄いことしちゃったから、忘れてたけど、今日が新婚初夜なんだよね」
「うん、それでアイシャさん、自分からするのと、俺にして貰うのどっちが良い?」
ちょっと意地わるく聞いてみる。
「あっ、フドラくん、そんな事聞くんだ……意地悪っ!」
アイシャさんは大人の女性なのに、まるで子供のようにむじゃきになるんだよな……それが凄く可愛く見える。
「それで!?」
「本当に意地悪なんだ……フドラくんにして貰う方がいい……これでいいの……本当に恥ずかしいんだから......」
顔を赤くして胸をぽかぽか叩いてくる。
大人の女性のこういうしぐさ、何ともいえない。
「そう、俺はアイシャさんにして貰う方がいい」
「そう……それじゃ、今度は私がしてあげるね」
そう言って、アイシャさんは体を起こし俺に跨ってきた。
跨ってきたアイシャさんの大きくて綺麗な胸に俺は手を伸ばした。
「待って、今度は二人でしよう……」
「そうだね」
俺は優しく胸を揉み、アイシャさんはゆっくりと腰を振り始めた。
◆◆◆
日差しが強くなっているから、多分もうお昼位だ。
アイシャさんは横で満足そうに寝ている。
大きな胸に大きなお尻、本当に凄いプロポーションだ。
それにただ綺麗というだけじゃなく、体の相性も凄く良い。
アイシャさんと交わるとお互いに歯止めが効かなくなる。
胸もお尻も手に吸いすくように触り心地が良いし、多分、他のどんな女性を抱いてもこんな快感は味わえないような気がする。
それに性格も良いし……本当に最高の嫁さんだ。
俺は眠っているアイシャさんに軽くキスをして街へと向かった。
◆◆◆
街の市場に来ている。
ブラックウィングでの食事は俺が作っていた。
前世の記憶を頼りに作った、ケチャップ、マヨネーズは悪いけど引き上げさせて貰った。
あいつ等のお金は国の支援金で賄っているが、俺の分は出ていない。
つまり、収納袋から、アイテム、調味料まで殆どの物は俺が自腹で買い求めた物だ。
調味料も俺が作ったり、買ったりした物だからあいつ等に渡す必要は無い。
四職には幾らでも贅沢させる癖に俺が申請すると包丁やナイフまでいちいち、教会や国の奴らが文句言ってきたから、途中からめんどくさくなり自分で買ったんだよな。
幼馴染の呪縛は怖いな。
生まれてからその大半を一緒に過ごしたから『離れたくない』という思いと、村の皆に頼まれたから一緒に居たけど……良く考えたらマイナスばかりだった。
アイシャさんと結ばれた今、洗脳が解けたみたいに気分が良い。
もう二度とあいつ等と過ごしたいと思わない。
さて、アイシャさんの為の朝食の食材と日用品を買ったし、これで充分だな。
俺は市場を後にした。
◆◆◆
「ハァハァ、フドラくんが居なくなっちゃたと思って心配したんだから……」
家に帰ると泣きそうな顔でアイシャさんが立っていた。
「ごめん、折角だから、美味しい朝食をご馳走しようと思って市場にいってきたんだ。アイシャさんはもう少し寛いでいてくれる?」
「朝食? フドラくんが作ってくれるの!?」
アイシャさんがキラキラした目でこちらを見てくる。
それだけで作ろうという気が沸いて来る。
彼奴らは作ってやってもお礼一つ言って来ない。
本当になんで俺はあそこに居たかったのかわからない。
朝食だし軽い物でオムライスとスープで良いか。
さっと食べられるからこれで良いや。
あらかじめ作って収納してあるライスモドキを取り出し、買って来たハムと玉ねぎを刻んで一緒に自家製のケチャップで炒める。
トロトロの卵を箸で少し崩して上から布団を掛けるように掛けて…アイシャと書いてハートで囲めばはい出来あがり!
異世界料理、フドラ特製愛情オムライスの完成!
これにあらかじめ作っていた、コンソメモドキスープを温めて添えてまぁこんな物かな。
「アイシャさん、ご飯が出来たよ」
「凄く料理が上手いんだね。それ異世界料理のオムライスじゃない? フドラくんは、こんなお洒落な料理が作れるんだ。 ああっハートマークまでついている! ありがとうフドラくん」
ケチャップとかマヨネーズで知識チートは出来ないが、ソースや醤油と並んで高級調味料として売られている。
異世界調味料と一括りされているせいか、そこそこ高い。
醤油やソースの作り方は解らないがこの二つは作り方は単純で簡単だから、再現してみたんだ。
「どういたしまして…...それじゃ暖かいうちに食べよう! いただきます!」
「いただきます」
一心不乱にオムライスを食べるアイシャさんは年上なのに可愛らしく見える。
良く主婦が「やりがいが無い」「つくりがいが無い」って言うのが良く解る。
感謝もしないドルマン達に作るのとアイシャさんに作るのは全く違う。
こんな笑顔で美味しそうに食べてくれるアイシャさんになら『また作ってあげたい』そう思えるが、あいつ等相手だと『仕方ないから作ってやる』そんな気持ちが強い。
離れてみてわかった。
あれは追放じゃない。
俺にとっては解放だったんだ。
小さい頃から過ごした友達、幼馴染……そこから離れる不安があっただけだ。
いざ、あいつ等と離れると、快適で仕方が無い。
しかし、アイシャさんは本当に美人で可愛い。
「私の事見つめて、食べないの?」
つい見惚れて手が止まってしまった。
「いや、つい見惚れちゃって」
「またそんな事言って、もう! それでこれからどうするの? フドラくんは、やりたい事とかあるのかな?」
やりたい事?
もう既にないかも知れない。
ドルマンみたいな出世欲も無い。
『俺の夢は綺麗な嫁さんを貰って楽しく暮す事だ』
アイシャさんを嫁さんに貰った今、それは叶ってしまった。
「よく考えたら、今の状態が夢が叶った状態だよ!『俺の夢は綺麗な嫁さんを貰って楽しく暮せす事だ』ったから」
「へぇ~そうなんだ……夢は叶っちゃったんだね……それじゃこれからどうしようか?」
アイシャさんが笑顔でスプーンを持ちながら俺の瞳を覗き込んでくる。
「そうだね、暫くゆっくりとした生活を送って……その後は生活環境の改善でも考えない?」
「生活環境の改善?」
「うん、二人で楽しく暮せるようにしようって事だよ」
「良く解らないけどフドラくんがなにかしたいなら協力するよ」
A級ランクの冒険者が二人いるんだ。
やれることは沢山ある。
こんな悪い環境、変わらないなら他に行ってしまえば良いだけだ。
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