第16話

もう直ぐ6年生なのに・・・




恥ずかしくて俯いてしまうと、かず君が優しく囁いた。





「俺と過ごしたいって思ってくれる?」



当たり前の言葉にガバッと顔を上げると、かず君が笑った。





「じゃ、俺の家族になれば良いよ」


「ずっと一緒に居れる?」



簡単な事みたいに言われて、思わず聞いてみた。





「あぁ、そうだよ」


「本当のお兄ちゃん?」



もしそうなら、凄く嬉しい。




本当のお兄ちゃんなら、ずっと一緒だもん。

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