第15話

私の家族はお父さんだけだし。

きっと、忙しくて屋敷には居ない。




去年までは組員の中でも若い人たちが一緒にいてくれたけど。

夜ご飯が終わると、皆バタバタと帰って行った。




きっと、みんな誰かと約束してたんだ。




それなのに。

お父さんの命令で、私と過ごしてくれていたんだ。




今年もそうなるのかと思うと、悪い気がする。




だからと言って、一人で過ごすのは寂しい。




せっかくポカポカになったのに、ジンワリ涙が溢れてきた。

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