第14話

「かずっ、くん、そうっ、争奪。争奪戦っ」




「えっ?」



かず君に秘密なんて、やっぱり無理。




我慢できなくなった私は、昼間に盗み聞きした会話を話し、また寂しい気分になった。





「クリスマスは家族と過ごす日なんだよ」



呆れたように大きく息を吐くと、かず君が私の頭を優しく撫で言った。





「・・・家族」



でも、その言葉に余計悲しくなった。

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