第10話 統合失調症と生きる私からのメッセージ

統合失調症とともに生きる日々は、嵐の中を歩くようなものでした。見えない敵と戦いながら、偏見に耐え、孤独と向き合う。それでも、ここまで歩いてきた今、私は少しだけ自分を誇りに思っています。


このエッセイを通して、統合失調症の苦悩や日常のリアルを少しでも伝えることができたなら、それは私にとって大きな意味を持ちます。統合失調症は決して特別なものではなく、私たちの社会の一部に存在する「生き方の形」の一つです。


統合失調症を抱えるすべての人へ


もしあなたが統合失調症を抱え、苦しんでいるなら、どうか自分を責めないでください。症状や日々の生きづらさは、あなたの努力不足や性格の問題ではありません。それは、あなたが「戦っている証」です。その戦いは誰にも見えないかもしれませんが、確かにそこにあります。そして、その戦いを続けていること自体が、あなたの強さの証です。


無理をしないでください。休むことも、立ち止まることも、決して「諦め」ではありません。むしろ、それは自分を守るために必要な「選択」です。


周囲の人々へ


統合失調症は、見た目や行動だけでは理解しづらい病気です。そのため、当事者の苦しみが軽視されることも少なくありません。でも、どうかその存在を否定せず、まずは「聞くこと」から始めてください。「何かできることはある?」という言葉だけでも、当事者にとっては大きな救いとなります。


誤解や偏見をなくすためには、正しい知識を持つことが必要です。そして、当事者の声に耳を傾けることで、少しずつ理解が広がることを願っています。


私自身のこれから


統合失調症は治る病気ではありません。それでも、向き合いながら少しずつ自分らしい生き方を探していくことはできます。私はこれからも自分のペースで歩き、同じように苦しむ人たちとつながりながら生きていきたいと思っています。


このエッセイを書き終えた今、私はほんの少しだけ前向きな気持ちを感じています。統合失調症を抱える私たちがもっと生きやすい社会になるように、小さな声をあげ続けていきたいと思います。


最後に、このエッセイを読んでくださったすべての人に感謝を伝えたいです。あなたの関心や共感が、統合失調症の理解を広げる一歩になります。そして、その一歩が、誰かの生きる力になると信じています。


これからもどうか、心に優しさと理解を持ち続けてください。ありがとうございました。

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紗和が伝える統合失調症ならではの苦悩 星咲 紗和(ほしざき さわ) @bosanezaki92

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