詩の部屋
タニグチ・イジー
詩の部屋 1
○ 1
詩の家に行ってみた
ドアを開けて家の中を覗き込むと
壁いっぱいにスープ皿が飾ってある
黙って上がりこんでリビングまで行くと
真ん中の机の上には紅茶が置かれている
ただし砂糖壺は見当たらない
今頃大きな声で呼んでも何の気配もない
○ 2
詩の家の中
花瓶は沢山あるが
どれにも花は生けられていない
部屋はきちんと整頓されていて
掃除も行き届いているが
詩集の姿はどこにもない
詩はいますか?、と大声を出しても返事すらない
○ 3
詩の家の椅子に座って
紅茶を一口すする
余計なことをしていたせいで
少しぬるくなっている
良い香りなのだが種類には疎い
紅茶は美味しいのだが
家を間違ったのかと本気で心配になってくる
詩の部屋 タニグチ・イジー @IzzyAPoet
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。詩の部屋の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます