第3話 最高のピザトースト

 その夜。基本、私の泊まっている宿屋はご飯が出ません。


 そこで、タイムさんの家に行きご飯を食べさせてもらう事になりました。ここコーキダの街は東西文明の狭間の貿易都市なので、手に入らない食材は無いのです。


 さて、薄切りハムとチーズのピザトーストを作ります。先ずパンを薄く切りハムとチーズを乗せて万能窯で焼き上げる。


「この万能窯は各家庭に有って、その家の独自に料理が仕上がるの、素敵でしょ」


 ほほう~と、タイムさんの解説に耳を傾けると、香ばしい匂いが上がります。万能窯からピザトーストが出されると。


「最後にきざんだパセリを乗せて完成です」


 テーブルにお皿に乗ったピザトーストを美味しくいただきます。


 その後、私が宿に戻ろうとすると。


「キスして……」


 タイムさんが頬を赤らめて言います。


 あー百合か……。


 深く考えるのを止めて、軽く、キスをします。それは簡単にそっと触れ合うモノでした。幸せそうなタイムさんは全身から蒸気が出る雰囲気でした。私はタイムさんに、おやすみなさいを言って、宿に戻ります。


 百合か……悪くないな。

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