3日目

三日目。魔物について考えようと思ったけど、資料を見ると種族以上に分類が多くて、一体一体精査していくととてもじゃないけど時間が足りなくなってしまう。なので魔物を取り入れている世界の中で平均的な数、そしてオーソドックスな魔物を使っているところのものをそのまま引用させてもらった。それでも百種以上はいるので魔物に拘ると大変そうだ。


 というわけで今日はその次にやろうと思ってた世界地図作りだ。地図といってもどこにどの国とかではなく、そもそもの土地の配置からやらなきゃいけない。私たちが住んでる地球をそのままベースにしてもいいらしいけど、そうなると管理が大変らしい。あまりにも広大で国が多すぎるので、生前もよくあった戦争、紛争、貧富の格差など様々な問題が世界各地で同時多発的に起こってしまうので、出来るだけそういう問題起こしたくないなら地球の二分の一規模ぐらいにしておいたほうがいいと、天使様にはアドバイスいただいた。


 というわけで二分の一規模の地球を作る。平面で地図書いてもいいし粘土で工作してもいいよと言われたので、粘土で模型を作ることにした。球体に丸めた世界に、とりあえずユーラシア大陸みたいな大きな大陸を置く。基本的にはこの大陸がぐるりと世界を覆っている形にしたい。わかりやすくいえばユーラシア大陸と北アメリカ大陸の間にあった大西洋をなくした感じ。アフリカ大陸、南アメリカ大陸、オーストラリア大陸、南極大陸はなしだ。元々地球の二分の一規模のためその大きな大陸だけで北半球と南半球にかかる形だ。


 島国はいるだろうか。日本人だから日本のような独特の文化圏の島があるといいなと思うけど、と悩みながら太平洋の真ん中あたりに日本よりちょっと大きめの島を一つ置いてみた。あとはちらほらと大陸に隣接する島も作った。島国が一つじゃ味気ないかなと思ったけど、大陸と隣接してるし国として作っても、後に大陸の人間に植民地として乗っ取られちゃうかも、と頭を悩ませる。


 悩んだ末、いくつかの島は撤去して、その分一つの島をアイルランドぐらいのサイズにしていくことにした。島の規模が大きいと安易に乗っ取りできなくなるかな、という考えだ。それでもかつてヨーロッパの国々が、アメリカという広大な土地を切り取り植民地化した前例があるから不安は拭えないけど。


 球体に配置し終えた大陸や島をじっくり確認しながら、とりあえずこれでいいかと一つ息をつく。世界作るって考えることが多くて大変だな、と思いつつ今日の業務を終了した。 

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