第6話 私、怒ったらやばいんですか!?
私は母ワニに酷いことをした3人に近寄ります。今の私には痛みと苦しみと怒りが身体中に駆け巡るように…。
「お?嬢ちゃんどっからきたっぺ?」
「残念だけどこいつはオレらの獲物だから」
「というか服装ダサくない?どっかの貧民かも?」
「命知らずじゃん」
「「「あはははははっ!!」」」
「……レ…」
「ん?今なんて言った?」
「図星でこえがでないんじゃないべか?」
「カエレ……」
「は?」
「イマスグカエレッ!!」
私のカラダは禍々しい色に変色したと同時に痛みと苦しみと怒りで生成された毒とジャングル中の毒をカラダを包み大きく肥大化する。やがて私は毒の巨人になり3人を追い出しために近づきます。
「何あれ…聞いてないわよ!?アイスランサー!」
魔術師の女性が放つ。刺さった氷の棘は黒く変色し私の中に取り込んでいきました。
「来ないでくれー!!」
大型の男がハンマーを投げ飛ばす。そのハンマーは私のカラダを貫通し穴が空いてもすぐ塞がる。そしてハンマーは半分に溶けていました。
「最高級の武器なら!!」
リーダーらしき男性は槍を頭を狙って投げるしかし、刺さっただけで槍がドロドロに溶けていき私の中に取り込んでいく。
「くそっ!魔女の対毒薬がもう一つあれば!」
「あれは高いのよ!おかげでお気に入りのアクセも売っちゃったし…」
「逃げるしかないべ〜!」
3人は逃げて行きました。2度と来ないで欲しいです…もう2度と…。巨人のカラダから少しずつ私に集まった毒が減ってきてジャングルから集まった毒は元の場所に戻っていくかのように抜けていきました…。これだけでも疲れた気がする…。眠い……。休ませて………。
…………。
気がつけば朝になっていました。私の周りに子ワニ3匹とボロボロになった母ワニが寄り添って寝ていました。
「ンギャ?」「ギャギャ?」「フーフー?」
私が起きたのに気づいて子ワニたちが起きたの?と反応してくれました。
でも、母ワニは何の反応もありませんでした…。誰がどう見ても死んでいることがわかります…。最期の力を振り絞って私のところまで来てくれたのかなと……。
「わ、私の涙は…『猛毒じゃない普通の涙』です」
そう言ってから私は泣き出しました。あの時止めに行けなくてごめんなさい…。助けてあげられなくてごめんなさい…。私が回復させることが出来るカラダじゃなくてごめんなさい…。
「ギャウ」
子ワニの1匹が咥えたものを私に渡してきました。それは母ワニの歯でした。こっちが今までここでお世話になった例をしたいぐらいなのに…。でも、これが母ワニと子ワニたちの気持ちなら受け取る以外選択肢はないです…。
私は手に貰った歯を強く握って母ワニを抱きしめました。
「ごめんね…ありがとう…お母さん…」
私はしばらく泣き続けました……。
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