第4話 進化! それとスキルの確認は忘れずに
▲▽▲
『進化先を選んでください』
【ベビーレッサードラゴン】
『竜種正統進化先』
ベビーでありながらもレッサーな竜種。
大半の竜種はこの進化先を進むのだが、強さ的には幼龍に毛が生えた程度。複数のゴブリンに囲まれてしまえば大半の理由で負けてしまう、
【幼龍『変異種』】
『竜種変異型特殊進化先』
突然変異種となった竜種。
能力は幼龍とさほど変わらないが、竜種としての秘められた可能性が最大限に発揮出来るようになる。
また、自身に関連のあれば属性を超えた進化が可能となる『特殊進化先』が解放される。
【堕ちた幼龍】
『邪堕竜種特殊進化先』
幼き頃に世界に見捨てられたが故に堕ちた竜種。
世界を憎み、憎しみを糧に力を得ることで多大な力を得ることが出来る。
※状態異常【精神汚染】が付与されます。
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正直、この中で選ぶなら【幼龍『変異種』】だと思う。勿論ベビーでレッサーなドラゴンも良いとは思うけれども、私的にはもっと色んな姿の龍に成ってみたいって言う気持ちがある。
そしてもう一つの【堕ちた幼龍】だけど……流石にこれは無い。多大な力の代わりに精神汚染とか流石に怖すぎる。自分が自分じゃ無くなるだなんてあまりにも恐怖を感じてしまうしね。
まぁ、とりあえず【幼龍『変異種』】に進化してみようか。
此処は龍の巣っぽいし、食料もあって安全性も割とありそうだからそのままここで進化してみようと思う。もしも進化でなにか不都合なことが起こってもここならまだ安全だしね。
えーっと、どうやって進化すればいいんだろうか? この進化先に進化って言うのを望めば良いのかな?
そう思って【幼龍『変異種』】への進化を念じてみると進化が始まった。
進化が始まった途端、まるで麻酔でも入ったかの様に身体が痺れて感覚が無くなり、身体が動かせなくなったかと思えば、身体がカァッと熱くなったかと思えばすぐに熱が冷めて進化前の──経験値が溜まってない状態と同じ感じに戻った。
身体は……うん、特に問題なく動かせれる。痺れも無いし、身体も熱くない。やっぱりあれはただの進化で起きる現象っぽい。
進化に掛かる時間も ほんの数秒程度で全然苦に感じなかったし、これで強くなれるならどんどん進化していったほうがいいかもしれない。
見た目は多分そこまで変わってないと思う。灰色の色合いに、多分だけど手のひらサイズの大きさ。うん、変わってない。
強いて言うなら爪がちょっと伸びて傷付けるのに使えそうになったくらいだろうか?
まぁ、進化が終わったかを確認するのはステータスを見るに限る。さて、どんな感じに変わったのだろうか?
▲▽▲
【種族:幼龍『変異種』】
名前:『未設定』
レベル:12/15
体力:20/34
魔力:20/27
攻撃力:21
防御力:25
魔法防御力:30
【スキル】
鑑定 言語翻訳 取得経験値量増加
ブレス(微) 爪牙技lv1 鱗強化lv1
【称号】
異世界の魂 幼き放逐者 突然変異
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おぉ、ちゃんと進化出来てる! 見た目が何も変わってないから進化できたのかが結構不安だったのだが、ステータスが軒並み上昇しているから一安心だ。
一応念のために新しく追加されたスキルも鑑定に掛けてみる。何があるか分からない世界なのだ……慎重に動いた方が良いはず。てことでまずは【爪牙技】から。
【爪牙技】
爪や牙を持つ生物が使える技。体術に分類される。
レベルが低いままでは恐ろしいまでに攻撃力が無く、浅い引っ搔き傷や甘噛み跡ぐらいしか作れない。しかし、レベルが上がれば爪は大地を切り裂き、牙は万物をも噛み砕く性能と化す。
うーん、爪と牙を使うような攻撃に補正が掛かる……的な感じだろうか? なんともありきたりだし、コモンスキルって言われたら納得できそうではあるけれども、多分だけど今後の主力になる気がする。爪と牙はどこまで強くなったとしても必ず存在するものだしね。
最後に信じられる物は己の肉体のみって言葉もあるしね。
次は……【鱗強化】かな。
【鱗強化】
自身の鱗や外殻の硬度を魔力を使う事によって部分的に強化できる。
使用魔力量を調整することで硬度や強化範囲を変化させる事が出来る。
また、強化した鱗などは身体から離れても強化が持続するため、鱗などを飛ばして攻撃する生物達に非常に重宝されている。
身体強化とか防御魔法……みたいな感じだろうか? 硬度を上げるのだからこのスキルを使って攻撃に耐えろという事なのだと思う。
思うのだが……そもそも元が紙装甲レベルの今の俺に強化を施してもあんまり意味がない気がするのは気のせいなのだろうか。いつか鱗を飛ばせれるようになったら結構使えそうだけれども。
次に確認するのは称号の【突然変異】……恐らくこの進化での目玉だと思う。
【突然変異】
通常種が進化を得て、変異種となった者に送られる称号。
この称号を得た者はスキルが芽生えやすくなり、スキルレベルの上昇がしやすくなる。また、この称号を得てから進化した場合は進化前に持っていた能力の大半を受け継ぐことが出来る。
……うん、やっぱりこれが一番の目玉らしい。
全体的に性能が化け物と言わざる負えない。多分この世界で相当重要そうなスキルが芽生えやすく、レベルが上がりやすいなんてアドバンテージが過ぎるし、なによりも進化後に能力を受け継げるのが凄い。
純粋に手数が増えるだけじゃなくて、スキルの合わせ技とかがあるとするならとんでも無い武器になる事間違いなしだ。
……さて、ある程度確認が終わった所だけれども、もう一つ確認しておきたいことがある。
それが【ブレス(微)】
進化前にスキルの説明を見た感じだと、このスキルは初めて使った時に生まれ持った属性に芽生えるらしく、もし炎属性だったら炎ブレスになるらしい。
進化云々で忘れていたけれども、せっかくならこれも確認しておいた方がいいだろう。
てことでまずはブレスを発動してみる。
大きく口を開けてみて、喉奥からエネルギーを吐き出すみたいに……うん? これ、ブレス出てるのか?
何かを出してる感覚はあるのだけれども、視界的にも聴覚的にも何を出してるかが分からない。
……と思っていたら、ふと前脚辺りが冷えたように感じた。謎に思いながらもステータスを確認すると、ちゃんとブレスの表記が変わっていた。
ブレス(微)は【氷ブレスlv1】となっており、ついでに氷耐性って言うのを獲得している事が確認できた。
となると俺の生まれ持った属性は『氷』という事になる。……前世の名前とかと関係があるのだろうか?
今はまだ冷房程度にしか使えなさそうだけれども、いつかは立派なブレスになるのだろうか? そう思いながらも少しブレスを使って試していると──
──巣の近くの草むらが一際大きく音を立てて動いた。
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