第5話 邪魔しないでくれるかな?
「パラト、ジュギュアー。どうした?」
と叫んだ。突然の衝撃波のようなもので、パラトも巨大な狼にも似たジュギュアーが倒れて動かなくなってしまった。
「君ね、僕が用意した彼の成り上がり物語を邪魔しないでくれるかな~。」
目の前にいた存在から声がかかった。しばらくして視覚に感じることができた。若いというより、少年のような姿に見えたが、彼が神であることが直ぐにわかった。
「いいかい、彼は、彼女を使い魔として契約して。結ばれてだね、あ、ジュギュアーは美少女に変身できるんだよ、無双の旅を始めるんだよ。」
「でも、主従関係は成立して・・・。」
二人とジュギュアーとは激しい戦いの末、彼女?は敗北を認めて、コウを主人として認めようと言い出した。
「よく戦ったのはパラトだし、僕は使い魔を持てない身なんだ。だから、パラトを主人としてくれないか?」
と言ったところ、相手もそれを認めたのだ。
「それじゃあダメなんだよ。彼女には、彼だけじゃないといけないんだよ。パラトが、成り上がる物語なんだよ。君という存在はいらないんだよ。記憶をなくすだけじゃダメなんだよね。どうしてくれようか。て・・・君は・・・。」
少年?神は、あれれ、という表情で好奇心と軽蔑心を併せ持つ表情で、コウを覗き込んだ。
「君があれか?あいつに永遠の罪を償わされている哀れな男というのは?」
そして、残忍な表情を浮べて、
「じゃあ、寛大な僕が君に新たなスキルを、もっと苦しむスキルを加えてあげるよ。感謝しなくていいからね。・・・て、何だい、追加できないじゃないか?改悪阻止か・・・改善なのにな。」
つまらないという表情に一変した。"追加できない?たしか、邪神が俺に同情して、あのマイナススキルを書き換えることができないようにとか何とかいってたな。さらにマイナススキルを追加できないとは異なるような・・・?あれ?ということは・・・どういうことかな?"頭の整理がつかないうちに、少年?神は、
「あ~、仕方がないな。どうせ君に居られると困るし、消し去るわけにはいかないからね・・・。別に世界に転移させちゃおう。これで君は、この世界から消えるわけだから、記憶改変は事実そのものになる、それでいこう。大体、僕の世界に勝手に君を送りつける釣れることが間違っているんだよ。あ、君のチャートスキルはそのまま、行った先でも生き続けるからね、ぼくにはどうしようもないけどね、安心しな。じぁねー!」
と彼が叫ぶと、コウの後方に黒い穴が現れ、彼の体はその中に入っていった。彼の叫びともども。
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