第4話

「いや、魔法使うだろうなーとは思ってたけどさー」

「……すまん」


はい、やりすぎました……

いや、ね?ほらさー、さっきの件を挽回したいじゃん?

地面をちょっと揺すって地面から浮かせちゃったぐらいだから!

あ、ダメですか……すみません……

思いっきり地面踏み締めただけなんどけどなー……

加勢川さんも頭を抱えちゃったよ……

『少しは手加減をしなさい!』ってマジトーンで言われちゃった。

反省。


「まぁ、うん。そういう時もあるな。とりあえず仕切り直しで行こうか。魔法は極力なしで、地面は壊さないこと、上空に渦を作らないこと。それくらいの縛りで行こう。さぁ準備しようか」

「すみません……さっきのを挽回しようと……」

「いいっていいって。人間間違いはあるさ。逆になんであんなに足遅かったの?」


かけっこ苦手だったので……

ほんと、加勢川さんすんません……

そんなこんなで玉入れは仕切り直し。

次はちゃんと頑張って入れて赤組の勝利です。

いやー、ロクが思ったより投げ入れるのが苦手だったのが救いですね。

途中からコツ掴んで怒涛の勢いで入れてたから焦ったー。


「いやー、玉は1球ずつじゃなくてまとめて投げ入れるのが早いとは。中々面白いね」

「それなー。まずは集める人と投げる人を分けておくとさらに早くなるで」

「ふむふむ、なるほどねー。これ、うちの宿でも開催してみようかな?勝ったチームにはご褒美!的な」

「……死者の宿って言ってなかったか?お前の宿」

「ほら、地獄の刑が軽くなる的な」


玉入れで地獄の罰が左右されるのやだなー……

てか、ロクお前そこまでの権限持ってんの?

あ、ハデスと飲み友?なら仕方ない。


「じゃ次はラストかなー……綱引きって紐引っ張るだけなの?」

「そそ。今回は15人で1チームやね。1人1番後ろで縛って踏ん張る感じやな」

「へー。スポーツ綱引きは前動画で見た事あるけど。私は真ん中だよね?女子だし」

「……それはチームリーダーに聞いてこいよ」

「OK、聞いてくるわー」


そう言って歩いていくロク。

……多分だけど、アイツケツなんだろうなー。

ちなみに赤組は俺がケツなのは確定してました。

後は繋がきれない程度に力を入れることやね。

……さっきの二の舞にならないように加減しないとね!


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