第2話
「へー。あーさんの敵になるの?すっごい嫌なんだけど」
「……本当に嫌そうな顔をするなよ。そしてもうおにぎり食ってんのかよ!スパイスかけすぎだろ」
「これくらいがちょうどいいの!まぁ、ヘルプだけならいいよ。ガチの殺し合いじゃないんでしょ」
「そりゃそうだ。とりあえず参加競技はリレーと玉入れ、そして綱引きだな」
校長先生と加勢川さんと別れて父兄席へ。
父兄席に来るとロクが既に弁当を開けて飯食べてた。
片手におにぎり、反対にはスパイス……
いつもの光景すぎて笑うわ。
りゅうくんもモグモグしてるけどこっちは飴ちゃんですね。
まだ朝飯食べて数時間だもんね。
「リレーと綱引きはなんとなーくわかる気がするけど、玉入れって何?」
「あれ?ロクのところでもやらないの?籠に向かって時間内で何個たまを入れられるかを競うんだよ」
「へー、聞いたことないわ。多分やらないんじゃない?日本だけでしょ」
「マジか」
調べてみたら運動会自体日本独自の文化だったよ。
そりゃフィンランドとかの北欧に住んでいる(設定)のロクが知らないわけだ。
「ロクは白組……あの帽子が白いクラスのヘルプをお願いされてるよ」
「はいはーい。ま、暇だし参加してみようかな。参加費はあーさんに請求でいい?」
「……そこはボランティアにしろよ」
「これでもフィンランドでSSランクなのでー。依頼料は安くないのよ?」
「初耳だから無しで」
「ひっどーい」
うるさい!
俺ん家でタダで飯とスパイスを食べてるんだから働け!
備蓄のほりにしがロクが来てから半分まで減ったんだぞ?
1年分、公式さんから貰ってたのに……
とりあえずロクも参加することが決まったので校長先生と加勢川さんに連絡。
後で気づいたけど加勢川さんのお子さん、白組の団長さんだった。
そういえば6年生だったなー。
……えぇ、会社の先輩がライバルになるの?
気まずぅ……
ま、悩んでも仕方ないね。
この後はリレーから開始です。
6人1組で一度に4組が校庭を走り抜けるらしい。
子どもチームと大人チームが交互に走り、俺とロクは最終レースのアンカーだそう。
いやー、リレーとかいつ以来よ。
不安しかないけどとりあえず頑張って走ってみよう。
「それじゃ、いっちょやりますかー。ロク、怪我しないようにな」
「さぁて、頑張っちゃうよー。あーさんも程々でよろ」
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