第6話
――エピローグ――
事態は急展開を迎えた。
クレスは周囲に公言していた通り、エレーナの事を婚約者として王宮に迎え入れることを決めたのだ。
その事に最も驚きを見せたのは伯爵であったが、その後伯爵はより大きな衝撃を与えられることになる…。
「私は…。お兄様からもいじめをうけていたのです…。クレス様、どうか私の事を信じてください…。お姉様も、かつて家族だった私の事を助けてくださいますよね?」
彼女は図々しくも、兄の事を売ってエレーナに取り入ろうとしたのだった。
無論、そんな主張が受け入れられるはずもなく、ナタリーは伯爵ともども大きな罰を受けることとなった。
その際、エレーナはナタリーがかつて自分にやった通りのやり方で、クレスに泣きついたとか泣きついていないとか…。
そんなに妹が好きなら家出してあげます 大舟 @Daisen0926
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