わたしをお願いだから見て!

起き上がる

第1話転校

わたしは、後、一週間で転校する。気になってる彼に気づいて欲しい。彼は、文芸部に所属している物静かな地味男子。でも、彼の書いた小説が衝撃的過ぎて震えた。まるでわたしが書かれてるようだった。正直わたしは自由奔放で彼氏もコロコロ変えてきた。でも、まだ処女だった。しかし、彼の小説ではわたしは処女どころかふしだらな女として書かれていた。生々しいセックスまで書かれている。わたしは、彼に抗議したかったが、認める事になる。それだけは嫌だった。


わたしは、放課後、思い切って文芸部の教室で本を涼しい顔で読んでいる彼に好きだと告白した。彼は、笑って気づいた?と聞いてきた。わたしは、彼を押し倒した。彼は真面目な顔をして自分を大切にしてと呟いて教室を出て行った。わたしは、涙を流して泣いた。彼の気持ちも同じだと今ごろになって気が付いた。大好きだった。わたしは明日、彼のいない新しい場所で新しい恋を探す。それを彼も望んでいる気がした。


「大好き!」


虚空に響き渡り消えた。

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