物語を書く……その前に

〇まずどんなジャンルで書くのか?



 まず舞台となる「年代」「舞台」「作品ジャンル」を決めます。物語における天地開闢のような作業です。いずれの作業にも言えますが、一層手は抜けません。


 ゼロから思いつくのは難しいかもしれませんが、カクヨムの作品検索にある「おすすめキーワード」を参照してみるのもオススメです。

 これらはそれぞれが近しい概念のため、「現代日本」「異世界ファンタジー」のようにくっついていたりもしますが、とにもかくにもエンディングという目的地に向かうためには、車で行くか船で行くかを決めなくてはなりません。これから作り上げるストーリーを踏破するための必須要素と言えるでしょう。


 あるいは前章『一次創作の長編を書くようになったキッカケ』の肝が渇望であったように、「どうして○○は××じゃないんだろう……」という想いは、自分で書く活力になります。ネタ探しがてら見つけてみてください。


 筆者は第一作目『JuveniLOiD -ジュブナイロイド-』が現代日本舞台の学園ジュブナイルだったため、第三作目もこれ一択となりました。

 加えて、どんな学園にするかを考えました。下記動画から影響を受けて「舞台のキャラクター化」を試み、前作と同じ学園都市にするものの、更に設定を深く掘り下げて、世界的企業の城下町、及びデジタル系統の設定とも親和性の高いハイテク都市にしようと定めました。

https://www.youtube.com/watch?v=1I0XRqbiME8

 これがのちの『どんなキャラクターで書くのか?【ボスキャラ編】』で活きてきます。


 また連ねる形で、キーパーソン達が住まう異世界の設定も決めました。ただこれだけでは他の学園ジュブナイル、及び前作、前々作との差別化が足りないと思い、戦う場所をダンジョンにしようとも決めました。


 そして「作品ジャンル」とは少々違うかもしれませんが、初音ミクポジションがペルソナのような人型異能力となる設定も共通項目として固定されました。

 「作品ジャンル」ラブコメで恋愛をするように、こういった「なにをするのか?」も作品ジャンルと密接に関わる要素でもあります。


 そのような設定もあったため、前作のSNS要素や前々作の作曲要素とは異なるボカロカルチャー要素を出したい欲求がありました。つまるところ差別化です。これまで他のボーカロイド(作中では商標に配慮して『ボーカルソフトウェア』表記)が登場していなかった点に着目し、登場させることに決定しました。この続きは『どんなキャラクターで書くのか?【敵編】』で書かれます。

 この辺りは次章の『どんなキャラクターで書くのか?【仲間編】』と並走する部分ではありますが、出したいボーカロイド関連のキャラクターをピックアップし、仲間達のネーミングにも組み込みました。これに関しては次章で詳しく説明します。


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