少女(6)

逃げてしまった。


せっかく彼と久しぶりにあえて話せる機会だったというのに。


でも、仕方がなかった。


だってこの顔をみられたくなかったから。


トイレで自分の顔を鏡で見る。


真っ赤に火照ってた顔が、嬉しそうににやけてしまっている顔がそこにはあった。


助けてもらったのが彼だとわかった時、私は嬉しさも助かったという気持ちも驚きもあった。


けれど、それより本当に最初に思ったことがあった。



好きだ。と




ああ、やっとわかった。


これが、恋をするということなんだ。

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