少年(7)
彼女に呼び出された。
放課後に公園に来て欲しいと言われた。
その公園は俺たちが寄り道する時いつも使っていたところだった。
なんの話をされるのか、全く見当がつかない。
絶交宣言をされるのかもしれないし、逆に仲直りしたいという言葉かもしれない。
個人的には後者の方が嬉しいが、この一週間を考えても普通にあるとしたら前者だろう。
…絶交されるのは嫌だけど、彼女がそれを選んだのならその責任は俺にある。
だから、そう言われても楽しかった、と笑顔で答えるべきなのだろう。
…でも、それは本当にやっぱり嫌だ。
やっぱりまだ彼女を諦めきれない。
まだ仲良くしていたい。
恋人、とまではいかなくてもせめて友達としていつまでも一緒にいたい。
………………なんで、俺は一回で諦めてるんだ?
たった一回、そうたった一回だ。まだ俺は一回しか振られていない。
しかもその理由は幼馴染で恋愛対象として見れないから。
ならば普通、好きになってもらうまで努力するものではないか!
なのになんで俺はすぐに諦めて、彼女を傷つけているんだ?
振られてから彼女のことをより考えるようになった。
彼女がいて今までどれだけ楽しかったのか思い出した。
少し離れたからこそ、彼女の大切さをしれた。
俺は彼女と結ばれたいんだろう!?
だったら、俺を好きになってもらうという覚悟がいるはずだ!。
ならば次にやることは、それを彼女に宣言すること、もう一度告白して改めて、覚悟を伝えること、
これで、完全に断られたらその時こそ諦める時。
けれど、また恋愛対象としてみられてないだけなら、これから振り向かせればいいじゃないか!!
そう、決断した時には俺はすでにその公園に向かって走り出していた。
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