第0.4話

貯金  3千円

プロテクターがとうとう壊れた。

これはやばい。ヤバすぎる。

プロテクターがない状態でダンジョンへは探索許可が出ない。


第四橿原ダンジョン基地 の受付にて


「有村 太陽さん?コレはたいようでいいんですか?」


「はい、その太陽です。」


「それで、今回はどうしたんですか?」


「あの、融資いただけないかと思いまして、、、、。」


「融資?何のためにですか?」


「プロテクターが使えなくなってしまいまして、、、、。」


「貯金は?」


「3千円です。」


「働いているの?」


「いえ、補助金でなんとか、、、。」


「補助金?あ〜。」


受付の人は、僕の個人情報を見て納得する。


「それで、10万円ほど融資していただけないかと。」


「実績見るからちょっと待ってて。」


「はい。」


「えっと、二月くらい潜って、ドロップは水が二つ、ぼろ切れが3つ。ゴミしか落ちてないって、運が悪いね。」


「はい。」


「おっ!ゴブリンの魔物カード落ちたんだ。」


「はい。」


「じゃあ、実績を顧みて、魔物カードを担保にするんだったら10万円貸せるかな。」


「本当ですか!?」


「うん。一月に1万円ずつ返すでいいのかな?」


「はい!」


「年利は探索者割引で1.8パーセントね。」


「ありがとうございます!」


探索者優遇制度のおかげでお金を借りることも年利もすごい緩い。

まあ、探索者なんて割に合わないから。しょうがないか。

借りた10万円のうち9万円でプロテクターを買った。前のやつよりいいやつだ。

残り、貯金と合わせた1万2千円でゴブリン装備の木の槍を買った。


ーーーーーーーーーーー

ゴブリン(G)

レベル8

装備 木の盾 木の槍

スキル 回復速度上昇(小)


「ゴブ吉が金属バット装備できたらいいのにな。」


「ギィ。」


基本魔物は、魔物専用の装備しか装備できない。

そもそも持てない。


「まあ、2階層行くか。」


「ギィ。」


2階層と1階層の違いは一度に出てくる魔物数が違うということだ。

1階層では最高3匹までだったが、2階層では5匹になる。


「ゴブリン5匹か。行けるかゴブ吉」


「ギィ。」


多分大丈夫っていってると思う。


「よし、行くぞ。」


「ギィ!」


僕たちの戦いはまだまだ終わらない、、、、。

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