第二章――再会を呼び覚ますフォルダ
1. 招かれざるクラス会の誘い
数日後の夜。真一はAIの技術資料を読み漁っている最中に、高校の同級生からクラス会の招待メールが届いたことに気づく。数年ぶりの開催らしく、懐かしい名前が並ぶ。
真一はすぐに断りの返信を出そうとしたが、指先が止まる。樋山香織も含め、かつての友人たちの思い出が、頭の中で一気に蘇ったからだ。
結局、真一は返信もせず、PCに保存してある高校時代のフォルダを開く。写真、メール、短い動画……そこには若き日の笑顔が詰まっていた。香織と一緒に撮ったプリクラ、文化祭でのはしゃいだ写真、病院で微笑む香織――。
真一はやるせない思いで酒を煽り、そのまま机に突っ伏して眠ってしまう。
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