弱者の反撃

Unknown

弱者の反撃

 ネットやSNSで流行した言葉は沢山あるけど、その中でも俺が大嫌いなのは「弱者男性」だの「弱者女性」という言葉だ。


 綺麗事でもなんでもなく、俺は「生きてるだけで人間は全員強い」と思ってる。だから、弱者男性とか弱者女性と言って人間を差別してる奴らを見ると、「マジで黙れよ」って本気で思ってる。だから俺はSNSは好きではない。2ちゃんねる的な匿名掲示板でみんなで馬鹿な会話で騒ぐのは10代のころから大好きだけどね。


 どうして俺が「生きてる人間は全員強い」と思うようになったのか。それにはしっかりした理由がある。


 俺自身が10年以上、精神疾患と戦ってきて、やっと寛解した。何度も何度も自殺未遂をした。そんな俺が、首つり用のロープを燃えるごみとして処分した。燃えるゴミは俺自身だと思っていたけど、今は俺は俺をゴミだとは一ミリも思わない。


 俺はやっと幸せになれた。というか、なれそう。


 俺の周りには、今でも病気と闘い続けている人間たちが沢山いる。病気に勝った人も沢山いる。


 そんな人たちを平然と「弱者男性・弱者女性」とか呼んでる奴らを見ると、腹が立って仕方がない。一発ぶん殴りたくなる。


 本当の「弱者」はテメエらだろうが!!!!!!!!!!! って言いたくなるけど、あえて何も言わない。いっても伝わらねえから。理解しあえない人たちと理解しあおうとする時間がもったいない。そんなことに時間を割くなら、俺は楽しいことだけをやる。


 世の中、病気に限らず、本当に多くの悩み・苦しみと戦い続ける奴らがゴロゴロいる。絶望の中にある、僅かな希望の光を信じて、なんとか前向きに笑顔で暮らせる日が来ることを願って、独りぼっちで泣きながら生きてる奴らが本当にたくさんいる。


 俺は、そういう奴らが本当の強者だと思っている。


 俺は生きてる価値がないとか、私は死ぬべきとか、そういう自虐してると、いつかそれが本当の自分になってしまうから、自虐は極力するな。俺もみんなも生きてるだけで強いんだぞ。


 今年が終わってしまう前に、どうしてもそれだけは伝えておきたかったので、書いた。


 2020年の10月に俺の親友に限りなく近い友達が自殺した。


 俺はそいつを、【世界で一番強い敵と最後まで戦い抜いた英雄】だと思っている。そいつは躁鬱で、孤独で、シロップ16gが大好きで、酒とたばこと猫が大好きだった。いつも明るく笑う奴だった。いつもそいつの周りには人間が自然と集まった。


 そいつに言われた言葉がある。「お前は天才なんだから絶対生きろよ」って言葉。


 その言葉が今も忘れられない。そいつがいう通り、俺は天才で文豪だから生きる。


 俺は絶対にあきらめない。この命がある限り、可能性は無限大だ。


 あえて名前を出すが、そいつのネット上のハンドルネームは「あがた」だった。


 いつか俺が死んだら、酒をもってあがたに会いに行く。「よお、久しぶり」と言って、みんなで酒を飲んで笑いまくる。


 だから俺は死ぬのも楽しみにしてる。死んだら、また死んだ奴らに逢えるんだと想像すると、死ぬのも悪くないなって思える。


 でも俺は生きるのが大好きだから、生きるぜ。


 あと俺は、バンプオブチキンの「ray」って曲が大好き。意味は「光線」だ。てめえらの絶望の暗闇を貫く一筋のレーザービームに俺はなる。




 終わり




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