第五章 ナイチンと案山子
十一蹴 ここまで来た日々を讃えよう
鯨田中学校
FW シノヴ 楔
MF ベビータ
DF ナイチン ユーハバッハ
GK 案山子
「今日ウチのサッカー部に入るナイチンと案山子だ」
「ナイチンです」
「案山子です」
鯨田中学校サッカー部顧問阿部寛貴は、ナイチンと案山子という新入部員を引き連れてきた。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお、よろしくなガールズううううううううううううううううううううう‼」
シノヴの脳味噌が爆発する。
「ふん」
「気にしないで、こういう奴だから。よろしくナイチンさん、案山子さん」
照れてそっぽを向くベビータと、それをフォローする楔に、二人の緊張は緩和される。
「良い人そうだね」
「ねー」
楔はちゃっかり好感度を稼いでいく。
「やあやあ、ここは僕の精神世界」
ユーハバッハはナイチンを拾い、彼女のまんこに自身の斬月を突き刺す。
「パン、パン、パン」
「あ、あ、あ」
そしてナイチンを捨て、今度は案山子を拾う。彼女のまんこに自身の洞爺湖を突き刺す。
「パン、パン、パン」
「あ、あ、あ」
そしてユーハバッハは満足し、案山子を投げ捨て現実世界へ戻る。
「え? 何ですか、それ。私?」
「何で全裸になってるんですか?」
「あ」
ユーハバッハは戻り方を誤り、自身は全裸のまま逝かされた案山子に突き刺したままだった。つまりこの場には逝かされていない服を着た案山子と、逝ってしまった全裸の案山子と、逝った全裸のユーハバッハとその他大勢がいる。
「あめええええええええええええええええええええじんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんぐううううううううううううううううううううううう‼」
「あ、手品か」
魔法の言葉で誤魔化した。ありがとう、麻生先生。時間が経つと案山子の分身は消え、ユーハバッハの服も元に戻る。この戻り方も麻生先生の読切漫画のようだ。麻生先生はアオのハコの作者と仲良しのようだが、まさにこここそがアオのハコだ。ブルーのロックだ。
「こいつらと化学反応を起こし、俺が世界一のストライカーになる‼」
「俺らが、だろ」
楔とベビータは拳を打ち鳴らし、彼らの世界一ワガママなトリリオンゲームは加速する。
「私も拳合わせて良いですかー?」
何故か案山子がそう進言し、直後
「ばおおおおおおおおおおおおおおおおおお‼」
「え」
案山子の腕から犬の頭が生えて、それが咆哮した。
「ああ、私が腕に嵌めていた『犬の腕輪』のトトって犬が皆さんに感化されたようで。出たがっていたので出してあげました。良い子なんですよー」
その場にいた全員がチビってしまった。案山子という少女には何かあるような気がしたが、こんな微笑みの爆弾を隠し持っていたとは。しかし、そこでナイチンも
「ほれ」
「え」
豊かな乳房を丸出した。いや、このベイビーマグナムに何の意味があるのだろうか。
「ああ、私も何か出す流れかなあと」
「いや、そんな激流葬じゃなかったよ。砂漠送葬じゃないか。葬送のナイチンゲールじゃないか」
「ちなみに私はナイチンゲール・インフィガールといい、案山子さんは案山子乙子と言います。同じサッカークラブだったんです」
「へえ」
皆は一応情報として頭に入れておく。
「牛尾中に負けないように頑張りましょう」
「牛尾中……」
そう、今の所この作品は牛尾中学校メインで、鯨田中学校はただのライバル校といった風に描かれている。ヒロアカのA組とB組くらいの開きがあるのだ。
「いや、俺らだって十分凄いだろ」
「ああ、俺と楔は凄い!」
「僕の手品も!」
「私のトトも!」
「私のおっぱいも!」
「俺達は凄い‼」
ありがとう、ここまで来られたのはお前らがいたからだ。楔はそう独白し、さらに先へと突き進んでいく。世界一のストライカーになるために。
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