十二蹴 人間を始めよう
「俺はお前。お前は俺。俺とお前、一つになる」
魔人ブウみたいな感じで、シノヴ・フルバーストはサカ神シノブと同化する。
「がああああああああああああああああああああ‼ ぐわああああああああああああああああああああああああああ‼」
そして出来た裂風神死之舞はサッカーを破壊し、
自らがサッカーと成り上がった。
牛尾中学校
サカ神シノブ 144 44
平京崩 166 66
サクマヒメ 133 33
七瀬虹子 155 55
羽葉堂綾乃 148 48
春麗ウラララ‼ 152 52
「Wウンコじゃああああああああああああああああああああああああああ。ウラララ‼ と仲良くウンコをするんじゃあああああああああああああああああああああ」
「ふ、ん、くふう」
サクマヒメとウラララ‼ は二人仲良く友情のブレットを開催していた。
「最高×最高=永久保存版だぜええええええええええええええええ‼」
一番興奮していたのはモニター越しのズリネ田くんだったという。さすがの性癖大魔王だ。彼はズリネタで商売するズリネタ売りである。ズリネタの需要はとてつもない。さらに自身の所属している学校の女子達のエロ動画など、欲しくない男子はいないだろう。それゆえズリネ田くんはまだ中学生ながらになかなかの商売人となっている。将来もこの道で生きていくしかない。というより、彼自身がその道に人生の全てを注いでいるのだ。そういう生き方こそが生き甲斐なのだから、敢えて他の道へ進むことなどない。
「今日はサクマヒメとウラララ‼ かあ。よしよし、ズリネタも大分溜まってきたなあ」
ズリネ田くんは満足げだ。しかし、彼の歩んでいる道は夜神月並に危うい気がするが、バレた際はどうするのだろうか。
「バレたらヤバいならバレない工夫をすればいい。ルパンやキッドみたいなものさ。バレない限り正義なのさ。負けた時のことは負けた時に考えればいい」
ズリネ田くんは自身のやっていることを重みに気付きながら、なおその道の深くへ突き進もうとする。漫画の怪盗のような気分で。これはラノベだし怪盗ではなく盗撮者なのだが、まあラノベの盗撮者も漫画の怪盗とあまり変わらないだろう。この学校にはコナンやLのようにキレキレの探偵は
「知ってるかい? FWは泥棒で、DFは警察なんだぜ?」
名探偵哀空が召喚された。
「子猫ちゃんのトイレシーンか。おまけに妖精ちゃんもいるじゃねえか。はあ、エロいねえ」
「あ、哀空……」
ズリネ田くんは焦るが、哀空は
「まあまあそんなビビんなよ。アンタの存在はこの学校にとってプラスだ。男子生徒にとってお前は光だろう。別に子猫ちゃんに乱暴しようって訳じゃないし至極紳士的な嗜み方だと思うぜ? 現に俺も買いてえと思うし。知ってるか、春麗ってめちゃくちゃ羽振り良いんだぜ? めちゃくちゃ稼いでるからなあ、遣い切れねえくらいに」
「?」
ズリネ田には哀空の真意が見えないが
「まあ、今後もこの調子で頑張ってくれ。さっきも言ったが、お前の存在は光だ。俺はお前がしていることを応援しているし、誰かに言いふらそうとも思わない。光を失ったら瓦解する。瓦解したら子猫ちゃんも楽しくなくなる。そしたらマイナスだからな」
つまり、ズリネ田がしていることは善、慈善活動であり、哀空から誰かに吹聴することはないということだ。ズリネ田は人にバレたら終わりだと思ったが、哀空は彼の活動を応援してくれるという。
「てか、ガチで燃えるなこういうの。何枚か売ってくれ」
「あ、はい」
哀空はトレーディングカードを買う子供みたいに無邪気に写真を選ぶ。この人はこの人でアウトな気がするが、バレたのがこの人で良かったとズリネ田は安心する。エロが分かる男ほど分かり合えるものもない。エロとは娯楽の芯であり、エロからしか人間は始まらないのだから。
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