第19話 影と光

 ニュードーンの洗脳プログラムを停止することに成功したハルカとエリック。しかし、彼らが基地を脱出してから数時間後、事態は急変した。


「プログラムは止めたはずなのに、まだ追手がいるなんて。」


 ハルカが息を切らしながら走る。背後ではニュードーンのドローンが執拗に追いかけてきていた。エリックが端末を操作し、混乱を起こそうと試みるが、敵の対応は迅速だった。


「ここはまずい、早く建物の中に入るぞ。」


 廃ビルの中に滑り込むと、二人は息を整えながら状況を整理した。エリックは額の汗を拭いながら口を開いた。


「プログラムは確かに停止した。でも、ニュードーンが次の手を打つのは時間の問題だ。追手もその一環だろう。」


「私たちが次にできることは何?」


 ハルカの問いに、エリックは少し間を置いて答えた。


「世間に真実を伝えることだ。ニュードーンの計画を暴露すれば、人々は彼らに反抗するきっかけを得られる。」


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 その頃、ニュードーンの本部ではリーダーであるケインが状況を監視していた。彼は洗脳プログラムの停止報告を受けて激昂していたが、その怒りの中にも冷静さを失ってはいなかった。


「ハルカとエリックを見つけ出せ。彼らが持ち出したデータは破壊しなければならない。」


 ケインの指示のもと、部下たちは新たな追撃の準備を進めていた。その一方で、彼自身も次のプログラム再起動の手段を模索していた。


「我々が支配する未来を脅かす者は、すべて排除する。」


 ケインの瞳には冷たい光が宿っていた。


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 ハルカとエリックは、廃ビルで一晩を過ごした後、次の行動に移る準備を整えていた。彼らの目標は、ニュードーンの支配から逃れるレジスタンスの隠れ家に到達することだった。


「ここから5キロ先にある安全ハウスに行こう。そこには私たちの仲間がいるはずだ。」


 エリックの言葉に、ハルカは頷いた。彼女の中には、恐怖と決意が交錯していた。


「もし、また追手に遭遇したら?」


「その時は戦うしかない。でも、無駄な戦いは避けよう。」


 二人はできるだけ目立たないように街を進んだ。都市の風景は無機質で、ニュードーンの支配下にあることを示す監視カメラが至る所に設置されていた。


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 途中、二人は一人の少年に出会った。彼の名前はリオ。まだ15歳ほどの彼は、ニュードーンに両親を奪われた孤児だった。


「君たちもニュードーンと戦っているの?」


 リオの瞳には、若さ故の純粋な怒りと復讐心が宿っていた。


「そうだ。私たちは彼らの支配を終わらせたい。」


 ハルカが答えると、リオは決意に満ちた表情で言った。


「僕も一緒に戦うよ。もう家族を失いたくない。」


 エリックは一瞬戸惑ったが、リオの覚悟を感じ取り、仲間に迎え入れることにした。


「危険な道だ。それでもついてくるなら、君にも役割を与える。」


 リオは力強く頷いた。


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 安全ハウスにたどり着いた三人を迎えたのは、レジスタンスのリーダー、サミュエルだった。彼はニュードーンの陰謀を知る数少ない生存者の一人であり、ハルカたちの到着を歓迎した。


「よくぞ無事に来てくれた。君たちの持っているデータを確認させてくれ。」


 エリックがデータを渡すと、サミュエルはそれを慎重に解析し始めた。その間、ハルカはリオと共に安全ハウスの周辺を見回り、警戒態勢を確認していた。


「ここも安全じゃないかもしれない。ニュードーンが見つける前に、次の手を考えないと。」


「僕、何でもやるよ。役に立ちたい。」


 リオの言葉に、ハルカは微笑んだ。


「その気持ちだけで十分。でも、無理はしないで。」


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 数時間後、サミュエルが解析結果を持って戻ってきた。


「このデータは確かに貴重だ。しかし、これを公開するにはさらなる証拠が必要だ。」


「証拠…?」


 エリックが首をかしげる。


「ニュードーンの内部の詳細な計画書だ。それがあれば、彼らの罪を確実に暴ける。」


「でも、それを手に入れるには…」


 ハルカの声が震えた。サミュエルは静かに言葉を続けた。


「再びニュードーンの本部に潜入する必要がある。」


 その言葉に、一同の表情が固まった。しかし、誰も反対する者はいなかった。


「私たちはやるべきことをやるだけだ。」


 ハルカの決意に、全員が力強く頷いた。次なる目標が定まり、新たな戦いへの準備が始まった。

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