目分量

大庭 馨

第1話

大体これっ位かなぁ?って感覚でやってる事ばかりな気がする。

洗濯物の洗剤の量、料理の食材や調味料の量とか量って入れる事があまりない。お菓子作りだけはデジタルスケールで1グラム単位できっちり合わさないと失敗するからそれはするけど。


料理が得意とは言わないけど、少なくても家族は美味しいと残さず食べてくれる事がほとんどだ。これ美味しいけど、どうやって作ったのと聞いてくれる事があるけど、そう言う時

「全てが目分量です。だから再現不可です」

と言うと、おっ、おう…と一同微妙な顔するのがちょっと面白い。 


唯一、再現可能な目分量で作る料理に某ファストフード店のコールスローがある。高校生の頃、時給530円で一年だけバイトした時、コールスローを作った事はなかったけど、横目で担当の子が作ってるのを見てたので、作り方や材料の比率を漠然と覚えてた。

最近これは私の特技なのかも?と思うのは外で食べた物の味の再現ができる事だ。と、いう事でコールスローを昔の記憶と自分の味覚を頼りに作ると、サラダボウルにてんこ盛りのコールスローが出来た。見た目も味もほぼ本物と一緒と言ってもらえた。


喜んでもらえるのは嬉しいけど、外食を提案しても、家で食べたら良いやんって言われてばかりで、何だかなぁと思う。

たまには少し失敗した方が良いのかもね。



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目分量 大庭 馨 @sthrn

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