第7話 幸せの岐路
健斗がお店に来て「おはようございます」と挨拶をした。
照子が「あら。久しぶりに朝早いのね?」と笑って健斗に話し掛けた。
健斗が「あー、ちょっと照子さんにも恩があるので、少しでもお役に立ちたくて」と照子に話をした。
照子が「あー、別にいいのに」と健斗に笑顔を見せた。
健斗が「でも、俺は今でも感謝して居るんですよ?あの時呼び止めて貰えなかったら、人生に挫折してきっと立ち直れなかったと思いますよ」と照子に話し掛けた。
照子が「まー、私の息子にも、こんなに礼儀正しい子が居たら良かったけど、健斗君のような息子が居るのよ?でも、最近は顔も見せないし、離れて暮らして居るの」と健斗に話を始めた。
健斗が「そうなんですかー。俺みたいな息子さんがいらっしゃるなんて、初めて聞きましたよ」と照れくさそうにして居た。
照子が「あの後、私の息子もどうして居るかしら?ずっと顔を見て居ないから心配でね」と少し寂しそうな顔をしていた。
健斗が「いらっしゃいませ」とお店のドアが開いて、お店に来たのは、照子の息子の靖幸だった。
照子が「靖幸?何でこんな所まで?」と靖幸を見て驚いて居た。
靖幸が「いや、俺は此処に来て久しぶりに母さんの顔を見たくて来たんだよ」と照子に話し掛けた。
照子は「靖幸、今まで何をして居たの?」と靖幸に声を掛けた。
靖幸が「あ、俺さ?最近好きな人が出来て、どうしても、母さんに紹介したかったんだ」と照子に話をした。
靖幸が「入って来いよ」と呼びかけると、綺麗な女性で、千紗子が来た。
千紗子が「初めまして。私は、ちさこです。この度は、大変恐縮ではございますが、靖幸さんとお付き合いさせて頂いております」と丁寧にお辞儀をした。
靖幸が「な?俺も、もう大人何で千紗子と一緒に幸せになろうと思ったのさ?千紗子と仕事の関係で知り合う事になって、付き合うことになったんだ」と照子に話を始めた。
照子が「千紗子さん、こんな息子ではありますけど、この靖幸の事を幸せにしてやって下さい」と千紗子にお辞儀をした。
健斗は、横でチラチラと様子を伺っていた。
照子が「あ、ごめんね。私の息子の靖幸。こちらはその彼女さんで、千紗子さんよ」と紹介をした。
健斗が「あぁ、俺は、小柴 健斗です。こちらこそ、よろしくお願いします」と靖幸達にお辞儀をした。
靖幸が「んで、早速ではあるんですが、俺達の結婚式に母さんも出て欲しいんだ」と照子に話をした。
照子は「今は仕事が大変だから、1ミリたりとも動けないのよ。そちらでやってくれないかしら?」と靖幸に声を掛けた。
靖幸が「そうか。何か仕事が忙しい中悪かったな。じゃ、またな」と手を振って居た。
照子が「ありがとうございました」と靖幸達を見送った。
健斗が「結婚式に出なくていいんですか?結婚式は一年に一度の晴れ舞台ですから、是非参加してくださいよ。俺は、この通り1人でも仕事が出来ますから」と照子を心配した。
照子が「心配してくれてありがとう。でも、私は息子よりも、このお店を守ろうと決めたの。だから、結婚式には行けないわ」と健斗の心配を他所に話を逸らした。
健斗が「そうですか?何か残念ですね。俺だったら、友達の結婚式なんかには参加しますけどね」と照子に話をした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます