第3話  再び前を向いて

職場の面接を受けに行く健斗は、「はぁー。このスーツ堅苦しいな?でも、また一歩を踏み出してみなきゃ」と母親の結の言葉に後押しをされた。

健斗は「この母さんがくれたお守りを持って居れば受かるはず。頑張るぞ」と面接場で椅子に座って居た。

面接官から「ゴホン。えーっと、今回はこの職場で働く人達に集まって頂きました。面接官から質問をされましたら、率直に質問に答えて下さい」と軽い挨拶があった。

面接官から「では、小柴さんからお願いします」と健斗が声を掛けられた。

健斗は「はい。この職場で働きたいと思ったのは、職場の環境が良く、この仕事に興味があり、この職場に就きたいと思ったからです。」と素直に面接官に返事を返した。

面接官が「はい、良いですよ。では、次の方」と次々に、職場の面接に来た方に声を掛けた。

健斗は緊張したが、上手く行ったと言う手応えを感じ納得して居た。

次の日の朝、ポストに投函されて居た職場の面接の結果が届いて居た。

健斗は「お、きたきた」と嬉しそうにポストに手を入れた。

次の瞬間、手紙には「申し訳ないのですが、今回は見送らせて下さい。またご縁がありましたら、よろしくお願い致します」と言う返事が目に飛び込んで来た。

健斗は「嘘だろう?俺、あの後ガッツポーズで職場を後にしたのに、俺の今の実力はこの程度だったのか?」と凄くしょんぼりして居た。

次の手紙には、近くにスズナリと言うお店が出来て従業員を募集して居た。

その手紙に健斗が「今度此処を受けてみよう。そしたら何か変わるかもしれない」と言う一抹の期待と不安が入り混じって居た。

スズナリに電話を掛けると女性が出て「スズナリです。もしかして、従業員の募集を見てくださったんですか?」と優しそうな声で応対をしてくれた。

健斗が「はい、そうです。でも、俺が働くとなると皆さんにご迷惑をお掛けするのではないかと不安になりまして」と今までの経緯を話した。

女性は「大丈夫ですよ?その以前の職場は、あなたには合わなかっただけでしょう?もしかしたら出来る仕事が他にあるかも知れないじゃないですか」と健斗の立場に立って言葉を選んだ。

健斗が「そうですよね?何か勇気が出ました。

俺は、小柴健斗です」と名前を名乗った。

女性は「じゃ、今日面接に来て下さるの?」と健斗に嬉しそうに話をして居た。

健斗が「はい、俺で良ければ是非お願いします」と女性に面接をする様に頼んだ。

女性が「じゃ、分かりました。楽しみにお待ちしております」と話をして電話を切った。

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