友人の幼馴染みはやっぱり可愛い
「え、えっとそれってどういう意味かな?」
北条さんは僕の顔を凝視し質問してくる。
まあ突然の質問で意味もわからないよな。じゃあもっとわかりやすく質問しようか。
「そもそも今日って2人でデートの予定だったのに僕なんかが一緒にきてよかったの?」
多分曖昧に質問してもかわされると思ったので、単刀直入に聞いてみた。これなら質問にはっきり答えるしかない。
朔は放課後の廊下でああは言っていたが、僕は信じていない。僕のなかでは北条さんが朔のことを好きなはずという考えは簡単には覆らない。
だって、あんなイケメンで運動神経抜群、頭脳明晰、コミュ力も抜群で漫画の主人公のような完璧超人ともいえるやつがすぐとなりにずっといるんだぜ?
そんなやつとずっといたら周りの男子なんか眼中にないだろう。現に彼女は朔以外の男子と遊んだり話したりしてるところをほとんどみたことがない。
そんな推理?をしていると北条さんから返答がかえってきた。
「ちちち、ち違うよ!わ、私と朔君がで、で、で、デートだなんて!」
彼女は顔面を紅潮させ、早口で噛みながら答えた。
いや、それもう答えいってるようなもんですやん。まあこれで僕の考えはほぼ確信にかわったし彼女には落ち着いてもらおう。
「ごめん、ごめん、わかったから」
「いや、それ絶対わかってないよね⁉」
「そんなことないよー」
うん、自分でも棒読みすぎたと思う。だって美少女と2人で会話なんか滅多にないんだもん。緊張して棒読みになってしまうよ。
北条さんは僕とは反対の方向を向き頬をぷくーと膨らませながらわかりやすく拗ねている。
いや、それ可愛すぎない?
きっと朔がいなかったら僕も北条さんのことを好きになってしまっていたことだろう。さすがに2人はお似合いすぎるのでそこに割って入ろうとも思わない。
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