MUGIKAKUなYU~SYAはISEKAIでMUSO~する!

紫葉瀬塚紀

第1話 ショート&ショート 1話完結

 俺は社畜でトラックに跳ね飛ばされて死んだユ~トという冴えない三十路男だ。そのまま天界に行く筈が神様に引き留められ

「お前は見所がある」

 と言われて聞いた事もないゲーム用語を絡めたチート能力を付与されて、異世界に飛ばされた。


 気が付くと俺は森の中にいた。とにもかくにも俺はさっきまで会社員だったのに何の躊躇いも無くステータスオープンして自分の能力を見た。

「ふむふむ、強烈な波動で相手を吹っ飛ばす能力か。敵を倒す度にスキルがアップするぞ」

 すかさず若い女性の悲鳴が聞こえて来た。駆け付けると、一台の馬車がゴブリンの集団に襲われていた。

 スキル発動!

 俺はアッサリと神様に貰った能力でゴブリン達を遙か彼方に吹っ飛ばした。

 馬車の中には例によって国政を放り投げて旅に出た無責任な王女がいた。

「素敵な御方!抱いて!」

「アレ、軽くやったつもりなのに退治出来ちゃったぞ。多分あのゴブリン達は昨晩遅くまで推しのVTuberの配信に夢中になって投げ銭し捲ったのにコメントを無視されて意気消沈してヤル気が出てなかったんでしょう。それよりアンタの所の門番の警備はユルユルだな。クビにしろ」

 とにもかくにも俺は王女の護衛として旅に同行した。森の中を進むと巨大なモンスターが現れた。

「キャー、食べられるわー!」

 ハイ、スキルドーン!一発楽勝。能力アップ~♪

「素敵~!入れて~!」

「あれあれ、全然本気出してないのにな。恐らくあのモンスターは、西瓜🍉を作るゲームでサクランボ🍒とイチゴ🍓に隙間に入り込まれて他のフルーツが全然合体せず、やっとメロンまで行ったと思った瞬間にデコポンが大きく吹っ飛んでゲームオーバーになって苛ついていたので力を発揮出来なかったのでしょう」

 更に進むと城が見えた。中では別の王女が難病で死に掛けていた。王様が泣き付いて来た。

「1000人中999人が死ぬ病気だそうだ。どの医者も治せないと言っている。オヨヨヨヨヨ」

 ハイ、能力で治療。回復~!

 目を覚ました王女は俺に抱き着いてkissして行為をした。

「素敵~!産ませて~!」

「やれやれ大した事はしてないんだけどな。恐らく他の医者は一年通じてG1で負け続けて、有馬記念で巻き返そうと思っていたら大本命がリタイアして迷った挙げ句、武とルメールを信じて大金を注ぎ込んだのに思い切り外して大蔵省に大目玉食らって意気消沈していたのでしょう」

 その王女は何故か知らんが俺達の旅に同行して来た。アンタがいないと王族の子孫ができなくて血筋が絶えるだろうが!王様も引き留めろよ!

 旅を続けていると、勇者パーティーがギガオークの集団と戦い苦戦していた。

「クソウ、どうすればいいんだ~」

 ハイ、能力ドーン!一丁上がり~♪

「凄すぎる!貴方は何者なんだ?」

「あれ?殆ど本気出してないのにな~。アンタ達も恐らく、5chにスレを立てたら荒らしに誹謗中傷コメ書かれてムキになって煽り返してたらウッカリ身バレするコメ書いてしまって特定されて自宅にイタズラされたりしたので疲弊して本来の力が出せなかったんだろう。そんな事もあるよね」

 暫く進むとドラゴンが現れた。

「キャー!強い敵よー!どーすればいいの~!」

 ハイ、能力ドーン!楽勝!

 敗れたドラゴンは美人で巨乳の女性になった。

「貴方強くて素敵!折って畳んで裏返して~!」

「やれやれ、軽くやっただけなんだがな。アンタも多分、舐弄の作品見てこれなら自分にも書けると勢い込んで参加して色々細かい設定で結構凝った文章書いたつもりでいたのに何カ月経ってもPVも星も付かなかったので主要読者の好みに思い切り迎合した作品に変更したけど相変わらずPVと星に見放されメンタル壊してヤル気が出なかったんだろう」

 この後も俺は勝手に付いて来た女性達と酒池肉林しながら無双して、気が付いていたらスローライフしていた。


 まぁ、こんなもんだよね。


 じゃあ~ねぇ~(^_^)ノ


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