閑話 リズside 1
私は昔から食べることが大好きだった。
子供の頃から大人と同じぐらいの量のご飯を
食べていたし、お腹もすぐに減った。
両親は最初はよく食べる子はよく育つよと
褒めてくれていたけど、大人になるにつれて私の食べる量はどんどん増えていった…
そして10歳の頃
「ちょっと流石におかしいんじゃない?
どう考えてもあの量のご飯がこの体に入るわけないと思うのよ」
「確かにちょっと変かもなぁ、まぁ、何も問題無いとは思うが、一応医者に見せてみるか」
流石におかしいと思った両親に連れられて少し大きめの町の病院へ行ってみると先生がこう言った
「特異体質ですね、食べれば食べるだけそれを
エネルギーに変えられる、ただし、燃費がものすごく悪くなってしまいます。体の強化に常時
エネルギーが持っていかれてしまうわけですからね」
そう言われると確かに同年代と比べても
力が強いし、その他の身体能力もずば抜けていると思う。でも周りに兵士や冒険者の人などはいなかったので、あまり気にしてはいなかった。
「この体質は決して悪いことばかりじゃありませんよ、要は食べ物を食べれば食べるほど肉体の強化ができるわけですからね、ただ、
これから食べる量はどんどん増えていくと思ってください。」
お医者さんのこの言葉で、私は思った
(このままだとお父さんお母さんにもっと迷惑
かけちゃう)
このままでは駄目だと思った私は、その日から
肉体を強化する訓練や、剣の練習を、
両親の目を盗んでこっそりとやっていた
冒険者となって稼げるようになれば、
両親に迷惑をかけなくて済むと思ったからだ。
12歳の頃、2年の訓練で、自分に自信がついた私は、両親に黙ってこっそりと、冒険者登録をしに行った。
受付の人は私を見て困惑していたが、試験だけ受けさせてほしいと必死に頼み込み、
試験官との戦闘訓練で歴代1位の記録を叩き出し
冒険者登録を許可してもらえた。
それからは少しずつ依頼をこなしていき、
両親に怪しまれないようにしながら、
着々とランクを上げていった。
ある日魔物の討伐依頼で少し遠出をしていたら、狩ることに夢中になって日が暮れてしまっていた、
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