第8話 既視感

その翌日

「動かないでね」

「あっ、はい…」

またアリアさんが膝の上に頭を乗せて来た

全然昨日のことを処理できておらず放心中

3日後

「ちょっと後ろにずれて」

なんか指示まで出すようになってきた


5日後

最早何も言わずに頭を下ろして来て熟睡している。


1週間後

やっと何かがおかしいと気づき、アリアさんに

開口一番問いかける


「何で僕毎日膝枕させられてるんですか!?」


初日の衝撃からやっと抜け出せた…

あのまま日課みたいにしていたら違和感すら抱けず、本当に枕と化すところだった…危ない…


「どうしたの?今さら」


何を聞いているのか分からないという風な態度をとってくる聖女様。

あなた聖女でしょ?何この前会ったばかりの男に膝枕させてんの??

「いやいやいや、この状況明らかにおかしいんですよ!何でいきなり人に膝枕させてるんですか!?」


「それは簡単、あなたの膝がすごく寝心地が良さそうだったから。想像通り最高の枕だった

おかげさまで熟睡出来てる」


まじで枕として見られている…

何なんだこの人…

その後じっくり話し合った末、…


毎日膝枕をすることになった。


うん、何で?……



「完っ全に言いくるめられた…、まぁでも美少女を膝枕出来るってよく考えたらご褒美なのか?」


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